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柔らかな朝日がカーテンの隙間から 差し込んでいた。
白くて静かな部屋の中、 ベッドの中で寄り添うふたりは、 まだ眠たげな顔のまま、 夢と現実のあいだをふわふわと漂っていた。
雅哉
先に目を覚ましたのは雅哉だった。 ぼんやりと天井を見上げて、それから隣を見る。
和人が、静かな寝息を立てながら眠っている。 いつもよりほんの少し無防備な顔で。
雅哉
そう思っていると、 和人が少しだけ眉をひそめて、目を開けた。
和人
雅哉
和人
眠気の残る声で、でも嬉しそうに笑う和人。
雅哉
和人
和人はそう言って、 まだ少しぼんやりしたまま雅哉の手を そっと握った。
繋がれた手のぬくもりに、 ふたりの心がゆっくりと重なっていく。
和人
雅哉
和人
雅哉
和人
和人
ふと目が合って、自然に、 ゆっくりとキスを交わす。
朝の光に包まれて、ふたりだけの時間が、 そっと始まった。
昨日とは少し違う、でもたしかな距離。
愛しさが、ゆっくりとふたりの胸に満ちていく――そんな優しい朝だった。
END,