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雨が降りしきる、古いオーディション会場の裏口
震える指で、濡れたフードを深く被り直す
ちぐさ
ちぐさは、震える右手を左手でぎゅっと抑える。かつて数万人を熱狂させた「千草」としての記憶が、痛みと共に蘇る
ちぐさ
あっと
ちぐさ
隣に座っていた、赤い髪の鋭い目付きをした少年ーー「あっと」が声をかけてきた
あっと
ちぐさ
あっと
ちぐさ
あっと
ちぐさ
あっと
ちぐさ
あっと
あっとが不適な笑みを残して審査室へ入って行く。ちぐさはその背中を見送りながら、自分の胸をぎゅっと押さえた