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余命半年の私が最後に紡いだ物語

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余命半年の私が最後に紡いだ物語

第10話 - episode9

604

2025年04月27日

#krpt

#et

#yaet

#yan

#からぴち

#ゆあえと

流月(るな)

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604

流月(るな)

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大型連休明け、学校に行く途中

後ろから肩を叩かれた

振り返ると眠そうな yanくんが立っていた

et

.....おはよう。眠そうだね

yan

おはよう。夜中までバスケの試合中継見てて寝不足

ふーんと、気のない返事をしておく

バスケ、ほんとに好きなんだな......

学校までの道を並んで歩く

もう、逃げる気にはなれなかった

yan

そういえば、校外学習の班決めって今日までだったよね

et

.....校外学習？

聞き返すと、yanくんは呆れたような目で私を見た

yan

休み前に先生が言ってたじゃん、自分たちで決めておくようにって

et

......言ってたっけ？

yan

言ってた。忘れるなよ

et

えー、だって.......

et

参加するつもりなかったし

そう言うと、隣から頭に軽いチョップが飛んできた

yan

etさんは俺らの班ね

私たちの間を風が通り抜ける

胸の奥の方がむず痒くなったのはたぶん、気のせいだ

教室につき鞄から荷物を取り出してると机の前に誰かの影が現れた

顔を上げると笑顔のurと目が合う

ur

おはよう、etさん

et

おはよう

ur

今日、yanくんと一緒に登校してたね

ニコニコ笑顔のまま耳打ちするように言われて、私は目を丸くした

ur

俺、ずっと後ろにいたんだよ

et

そうだったの？

et

声かけてくれたらよかったのに.....

ur

かけようとしたんだけど、なんかいい雰囲気だったからやめた

いい雰囲気って何！？

ギョッとした私に、urがたたみかける

ur

etさんとyanくんって付き合ってんの？

et

えええっ！？な、ないよっ！

予想もしなかった質問をされて、私はぶんぶんと首を振った

付き合ってるなんて、どうして......

ur

なんだ。yanくんがあまりにetさんのこと気にかけてるから、てっきりそう言う関係なのかとおもった

ないないない、ありえない

まともに喋ったのもつい最近だっていうのに

et

.....urも知ってるんでしょ？

et

yanくんの、幼馴染のこと

ur

あいつから聞いたの？桃菜na.....naさんのこと

urから笑顔が消え、代わりに声のトーンが下げられた

桃菜na

それが、yanくんの幼馴染の名前

et

うん。いなくなった経緯も、聞かせてもらった

ur

.....そっか

et

yanくんが私のことを気にかけるのは、私の向こうにその子を見てるからだよ

彼女に抱く後悔を、繰り返したくないんだと思う

今度は私が笑ってみせると彼は小さく息を吐いた

ur

ごめん、変なこと聞いて

et

ううん、大丈夫だよ

ur

変なことついでに、もう一つ聞いてもいい？

もう一つ？

首を傾げながら頷くと、 urは真剣な顔のまま口を開いた

ur

etさんって、前の中学校にいた時、何部だった？

バクン、と心臓が大きく跳ねる

背筋に冷たい汗が流れた

et

ぶ.....部活には、入ってなかったよ。

et

帰宅部だった

ur

ほんとに？

et

うん。なんでそんなこと聞くの？

声が震えないようにぐっとお腹に力をこめたつもりだけど、

効果があったかどうかはわからない

ur

ただの興味だから、気にしないで

興味って、本当に.....？

何も言えないでいるうちにチャイムがなってurは自分の席へと歩いて行った