あれから数日が経った。
次の日おでこは見事に腫れて、涼ちゃんからは心配され、若井にはおでこの腫れが治まるまで笑われ続けた。
家では、ずっと緊張しっぱなしで、 今まで涼ちゃんとどう過ごしてきたのか思い出せないくらい、ちょっとした事で直ぐに動揺してしまう。
例えば…
藤澤
ごめん、元貴。
お醤油取ってもらってもいい?
お醤油取ってもらってもいい?
大森
うん。
ガシャンッ
藤澤
わぁ!ごめん!大丈夫?!
夕飯時、ぼくの近くに合ったお醤油を涼ちゃんに渡そうとした時、少しだけ涼ちゃんの指がぼくの手に触れた事に動揺し、お醤油を落としてしまったり…
ガチャッ
藤澤
あ、元貴も洗面所使う?
大森
え、や…後でいい!!!
歯を磨こうと洗面所に行ったら、お風呂上がりの上半身裸の涼ちゃんが歯を磨いていて、顔を真っ赤にして慌てて逃げたり…
藤澤
えへへ〜。
僕、元貴と一緒に住めて幸せだぁ。
僕、元貴と一緒に住めて幸せだぁ。
大森
…かわいすぎるだろっ
藤澤
ん?な〜に〜?
大森
なんでもない!
夜、ビールを飲んで酔っ払ってニコニコしてる涼ちゃんが可愛くて悶絶したり…
他にも沢山あるけど、意識しないようにすればするほど、意識してしまう。
あと、意識してしまうと言えば、今も頻繁に連絡を取り合っている涼ちゃんの相手に、ぼくはずっとやきもきしていた…







