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10年越しの告白

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10年越しの告白

4 - 声を失くした君は

♥

2,812

2020年04月16日

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ほなみ

って感じなので
なみちゃんって呼んでね笑

ほなみ

これから一年間
よろしくでーす!

教師

はい、次の自己紹介は…
水内彩奈か

教師

水内は○○中学校から
この高校に進学して来た

教師

趣味は小鳥の世話と読書だな

ほなみ

えっ…?
なんで先生が読み上げてるの?

教師

水内はな
病気で話すことができないんだ

ほなみ

あっ
そうだったんだ…

ほなみ

なんか
ごめんなさい

教師

ということで
これから一年間

教師

みんな仲良くやれよ

武志

武志

海斗
あの子かわいくね?

海斗

えっ?

武志

頬が高くて二重

武志

ちょっとうつむき気味で
静かな感じ

海斗

まぁ、確かにかわいいけど…

武志

かわいいけど?
あっ、喋れないから論外ってこと?

海斗

違うよ
あの子のことよく知らねぇーし

武志

お前イケメンなのに
内面重視かよ笑

海斗

うるせー笑

放課後

ミナエ

ねぇあんた
喋れないってキャラでしょ?

彩奈

チカ

聞こえてるんなら
返事しなよ

彩奈

ミナエ

話さない自分カッコいいとか
思ってんの?

チカ

腹立つー
てか、目障りー

海斗

海斗

おい
やめろよ

チカ

なに?

海斗

先生も喋れないって
言ってたろ

ミナエ

ホントは喋れるかも
しれないじゃん

チカ

そうそう
うちら会話の練習してんの

海斗

お前
こいつらに練習頼んだのか?

彩奈はうつむきながら 首を横に振った

海斗

頼んでねぇーってよ
帰れ

ミナエ

あんたには関係ないでしょ?

海斗

俺いじめとか大っ嫌いなんだよ

チカ

チカ

ミナエ 
先生来るよ、行こ

ミナエ

チッ

このみ

このみ

そんなことがあったんだ…

彩奈

初日からショックで…

このみ

主治医の先生は
喋れないのなんて言ってるん?

彩奈

高校に入って環境が変われば
喋れるかもって…

このみ

話せるようになると
いいね

彩奈

でも初日からこんなで
しばらくは無理かな…

このみ

災難だったね

彩奈

中学校の頃から
よく知ってるこのみが

彩奈

同じクラスなら
よかったのに

このみ

でも同じ学校だし
なんかあったら呼んでよ

彩奈

うん
ありがとう

このみ

このみ

それでさ
助けてくれた人どんなの?

彩奈

えっ?

このみ

わざわざ
助けてくれたんでしょ?

このみ

脈アリかもよ?

彩奈

違うよ
いじめとか嫌いって言ってた

このみ

それは口実で
彩奈と友達に
なりたかったんじゃない?

彩奈

ううん

彩奈

かっこよかったし
背も高いし堂々としてて…

このみ

いいないいなー笑

彩奈

私みたいにうつむいて
言われ放題言われてるの見て

彩奈

たぶん彼
イライラしたと思う

このみ

彩奈
もっと自信持ちなよ

彩奈

持てないよ
実際こんなだし…

このみ

彩奈…

彩奈

彼に迷惑かけないように
しなくちゃ

教師

今日は自己理解の勉強だ

教師

ペアを作って
質問し合いなさい

ミナエ

チカ〜
組もう〜

チカ

いいよ〜

ミナエ

ミナエ

ふふっ
みてよあの子

チカ

ペアできないで
オドオドしてる笑

彩奈

(どうしよ…
このみが同じクラスだったら…)

ミナエ

喋れないやつと組んだら
この授業0点じゃん笑

チカ

ほんと笑
他の人に迷惑かけんなって笑

武志

海斗〜
組もうぜー

海斗

海斗

わりぃ
別のやつと組んでくれ

武志

おいっ
どこ行くんだよ

海斗

海斗

彩奈
俺と組もうぜ

ミナエ

えっ?

チカ

はっ!?

彩奈

(えっ!?なんで
私なんかと…)

彩奈

(しかもなんで
名前で呼んでるの!?)

ミナエ

その子じゃこの課題
無理じゃない?

チカ

そうだよ
喋れないんだし笑

海斗

字は書けんだろ?
これでやろうぜ

彩奈

(ノート…)

海斗

いつから
話せないの?

彩奈

「ちっちゃい時から」

海斗

家族とも話せないの?

彩奈

「うん
声が出ないの」

海斗

原因は?

彩奈

「わからないけど
お医者さんは」

彩奈

「精神的なショックだろうって」

海斗

そっか
喋れるようになるといいな

彩奈

「あの…
一つ聞いていい?」

海斗

なに?

彩奈

「さっきなんで
名前で呼んだの?」

海斗

ああ
俺、女子も男子も名前で呼ぶ派なんだよ

海斗

海斗

あっ、ごめん
もしかして嫌だった?

彩奈

「ううん、そんなことないよ」

彩奈

「男子に名前でって、
慣れてないからびっくりしちゃった」

海斗

なんかかわいい笑

海斗

海斗

えっ…
ってことは、彼氏いないの?

彩奈

(!!!!!!)

彩奈

「い、いるわけないよ!」

海斗

そうなんだ…

海斗

じゃあ、趣味は?

彩奈

「インコ飼ってる」

海斗

名前は?

彩奈

「パステル
身体がパステルブルーなの」

海斗

へぇー
かわいいんだろうな

海斗

彩奈みたいに

教師

はーい
時間だ

ミナエ

あいつら何話してたんだろ

チカ

彩奈
顔赤くしてる

ミナエ

まじ腹立つ

チカ

入学式の時
海斗のこといいなって

チカ

ミナエ言ってたよね

ミナエ

っていうかさ
なんであんなのに構うわけ?

ミナエ

あー
イライラする!

放課後

チカ

あっ
彩奈じゃん

ミナエ

なんかニコニコしてね?

チカ

うん

ミナエ

もう見てるだけでイライラする

ミナエ

ミナエ

ちょっと
からかってやるか

彩奈

(えっ?なに?)

ミナエ

リュック
頂き!

チカ

返してほしい?

ガラッ

ミナエ

返してって言わないと
窓から落としちゃうよ?

チカ

言えよ彩奈
喋れよ!

ミナエは彩奈のリュックを窓の外に出し 左右に揺らして見せた

ミナエ

ここ3階だよ?
スマホ入ってんでしょ?

チカ

落ちたらグッシャだよ?笑

海斗

またやってるのか?

ミナエ

なによ!
あんたも近づいたら落とすから!

海斗

へへっ
バスケ部の運動神経なめんな

海斗

よっと!

海斗は窓から上半身を乗り出し 彩奈のリュックを奪い取った

ミナエ

えっ!?

チカ

あぶなっ!

彩奈

(!!!!!)

海斗

ほらよっ
取り返してやったぜ

海斗

海斗

彩奈?
どうした?

ミナエ

なんか彩奈
めっちゃ震えてる…

チカ

顔真っ青だし…

ミナエ

や、やっぱ
病気なんだよ

チカ

いこいこ
なんかヤバげだし

海斗

彩奈
大丈夫か?

彩奈はただ 震えていた

海斗

とりあえず教室戻ろう

海斗

ここに書いて
どうしたのか教えて

彩奈

「思い出した」

海斗

何を?

彩奈

「小さい時
近所の男の子と遊んでた」

海斗

それで?

彩奈

「木に登って遊んでたら
その子が落ちた」

彩奈

「頭を打って
血がたくさん出てた」

彩奈

「私怖くて
何もできずにただ泣いてた」

海斗

その男の子は?

彩奈

「死んじゃった…
私がもたもたしてたから…」

海斗

パニックになったら
何もできない

海斗

彩奈は悪くないよ

彩奈

「その時周りの
大人に言われたの」

彩奈

「喋れるのになんで
助けを呼ばなかったのって」

海斗

彩奈も小さかったんだし
仕方ないよ

彩奈

「ありがとう」

彩奈

「さっきの海斗くんを見て
急に思い出しちゃった」

海斗

トラウマもわかったし
喋れるようになるといいな

彩奈

「海斗くん」

海斗

ん?

彩奈

彩奈

「いつも
ありがとう」

このみ

そんなことがあったの!?

彩奈

うん

このみ

それってかなり
いい感じじゃん!

彩奈

でも…また彼に
迷惑かけちゃった

このみ

きっと彩奈のこと
好きなんだよ!

彩奈

そんなことないよ

このみ

命がけでリュック
取り返してくれたし

このみ

二回もかわいいって
言われてるし

このみ

トラウマも
聞いてくれた

彩奈

このみ…無理だよ

このみ

なんで!

彩奈

だって
私喋れないんだよ!!

彩奈

私なんかじゃ
まともにデートも無理

彩奈

私が近くにいるだけで
彼まで変な目で見られる

このみ

彩奈
そんなこと言わないでよ!

彩奈

彼優しいし
偏見もない

彩奈

私彼のこと
大好きなの

彩奈

だから
私のことで
迷惑がかかるのが嫌!

このみ

彩奈…

数日後

海斗

(いい天気
ジョギング日和だな)

海斗

海斗

あれっ?
彩奈?

彩奈

海斗

どうしたんだ?
困った顔して笑

海斗

あっ、手に持ってるの
空の鳥かご?

彩奈は不安そうな顔で 大きくうなずいた

海斗

どういうことだ?
えーと、スマホで打ってくれ

彩奈

「パステルにきれいな空気を
吸わせたくて、いつもここを歩いてる」

彩奈

「さっき小さい子が触らせって言って
カゴを開けたら逃げちゃったの」

海斗

なるほど

海斗

海斗

探すぞ!
まだその辺にいるはずだ!

彩奈

(また迷惑かけちゃう…)

海斗

いた…

海斗

枝の先の方…
あれだよな?

彩奈は静かにうなずく

海斗

このくらいなら
上れる!

彩奈

「危ないよ!
やめて!」

海斗

平気だって
俺運動神経いいの知ってるだろ?

海斗は太い枝に手を伸ばすと あっという間にパステルのいる枝の高さまで上っていった

海斗

(もうちょいだ
もう少しで手が届く…)

海斗

(この枝少し細いけど…
踏んでも平気だろ)

 バキッ!!

海斗

うわああああああ!

ドスン!

彩奈

(!!!!!!)

彩奈

(どうしよ!!!
意識がない…頭打ったんだ)

彩奈

(周りに人もいない…
救急呼ぶには、喋らないと…)

彩奈

(…どうしよ…どうしよ…
海斗くん…助けたい…)

彩奈

(何もできないなんて
もう嫌だ!)

海斗

海斗

…ここは…病院…?

海斗

俺、木から落ちて…
彩奈が近くにいて…

彩奈

彩奈

気がついた?

海斗

えっ!?!?

海斗

な、なんで喋れてんの!?

海斗

理由を…か、紙
ス、スマホ!

彩奈

ふふっ

彩奈

必要ないよ
もう話せるんだから笑

海斗

じゃあ
救急車を呼んでくれたのも彩奈?

彩奈

うん
軽い脳震とうだって

海斗

彩奈…お前のお陰で助かったよ

海斗

助けてくれて
ありがとな

彩奈

海斗くん…
私の方こそ

彩奈

言葉を取り戻してくれて
ありがとう

彩奈

彩奈

あの…話すの久しぶりで…
なんかぎこちない笑

海斗

じゃあ
俺が練習相手になってやる

海斗

だから

海斗

これから
たくさん話そうぜ

この作品はいかがでしたか?

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