僕の彼女はきっと人狼だ
そう言わなければ 僕達は喰べられる
最後の夜
ここまで僕が生き残ったのも
この狂ったゲームが始まった時 僕の告白をOKしたのも
全て作戦だろう
海
人数的にこれが最後の
追放だよな
追放だよな
玲奈
ここで人狼当てなきゃ
みんな死ぬってこと?
みんな死ぬってこと?
久志
そう、なるね
人数的に考えて 今生き残っている内
人狼は1人
玲奈
でも選ばないって
選択肢はないんでしょ
選択肢はないんでしょ
海
あーーもう!
海
さっさと選ぼうぜ
玲奈
もっと慎重にやろうよ
海
慎重もクソもねーだろ
海
なんとか言えよ、久志
久志
えっ
彼女を見ると
微笑んできた
玲奈
誰が人狼だと思う?
久志
僕は…
もっと違う設定で
もっと違う関係で
出会える世界線
選べたらよかった
玲奈
久志くんに聞くのは
ずるいかな
ずるいかな
玲奈
私、彼女だから
選ばれないかも
選ばれないかも
海
んなことないだろ
玲奈
怪しかったら
ちゃんと言ってよ
ちゃんと言ってよ
久志
うん
グッバイ
君の運命のヒトは 僕じゃない
繋いだ手の向こうに エンドライン
久志
裏切り者って
可能性は…?
可能性は…?
海
おいおいおい
海
これで俺たちの生死が
決まるんだぞ⁈
決まるんだぞ⁈
玲奈
久志くん…
引き伸ばすたびに 疼きだす未来には
君はいない
海
俺は玲奈が人狼
だと思う
だと思う
玲奈
私は海くんだと思う
海
久志、お前に
かかってんぞ
かかってんぞ
グッバイ
それじゃ僕にとって君は何?
答えは分からない 分かりたくもないのさ
久志
ごめん
玲奈を見ると
やっぱり微笑んでいた
たったひとつ確かなことが あるとするのならば
「君は綺麗だ」
久志
人狼は、僕だ