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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 警察官パロ⚠️ 微体調不良⚠️ 黄様若干翠様に嫌われ⚠️ 敬称に違いあり⚠️ パクリ禁止⚠️
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4,生の残響
朝の鐘が鳴る。
耳の奥を叩くような重低音。
それが「今日も生きろ」という合図だと、誰が決めたのだろう。
美琴は、ベッドの上でうめき声を漏らした。
熱い。
頭が割れるように痛い。
胃の奥から何度もこみ上げてくる吐き気。
それでも、起床の時間に遅れてはならない。
この場所では、「生きる」よりも「規律」が優先される。
鉄の扉の外で、足音が鳴った。
朝の点呼だ。
慌てて身体を起こそうとしたが、世界がぐにゃりと歪む。
熱が高すぎて、視界の端が揺れていた。
隣の房から、心雨の声がした。
声を出すと喉が焼けるように痛んだ。
心雨は鉄格子の間から覗き込み、眉をひそめた。
その言葉に、美琴は小さく首を振る。
口にした瞬間、胸の奥が痛んだ。
かつて「須智くん」と呼んでいた幼馴染。
けれど今は、看守と囚人。
その境界を越えることは、罪と同じだった。
壁の向こうで、鍵の音がした。
鉄格子の間から、白い何かが投げ込まれる。
薬だった。
小さな錠剤が二つ。
須智の低い声が響く。
美琴は慌てて床に手を伸ばし、薬を拾い上げた。
そう言いかけたが、須智は返事をせず、そのまま背を向けて去っていく。
扉が閉まる音が、やけに重く響いた。
心雨がぽつりと呟く。
心雨はそう言って、壁に背中を預けた。
その表情は、どこか遠くを見ているようだった。
美琴が問い返すと、心雨は微かに笑った。
心雨は天井を見上げた。
その目は笑っているようで、何も笑っていなかった。
その言葉が胸に突き刺さった。
美琴は喉の奥が焼けるように熱くなり、目の奥がじんわりと濡れていくのを感じた。
掠れた声で、言葉が零れる。
心雨の瞳が、少しだけ揺れた。
二人の間に、静寂が落ちた。
遠くの独房から、誰かの咳が響く。
鉄の壁が、熱を閉じ込め、声だけを反響させていた。
その声は、まるで独り言のように静かだった。
心雨は小さく笑った。
その笑顔は、透き通るように静かで、どこか儚かった。
心雨はそう言って、少しだけ笑った。
その言葉に、美琴は何も返せなかった。
ただ、胸の奥で何かが軋んだ。
“ありがとう”とさえ、言えなかった。
天井の隙間から、冷たい光が差し込んでいた。
延命薬の副作用なのか、頭がぼうっとして、意識が霞む。
けれど、その霞の向こうに、須智の後ろ姿が見えた。
鉄格子の鍵を持つ手。
誰よりも優しく、誰よりも遠い。
――生きるって、なんだろう。
延命とは、生の模倣にすぎないのか。
もし、この百年の中で「真実」が眠っているのなら、俺はそれを見つけるために、生かされているのだろうか。
鉄の壁の向こうで、鐘が鳴った。
午後を告げる音。
それは、死と生のあいだで響く“延命者”たちの鼓動のようだった。
4・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡50
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コメント
5件
マジ続きが気になる、、この作品は完結まで言って欲しい、、ほんとに
初コメ失礼します(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)” お話大好きすぎて一気読みしました🥹💕 これからのお話の展開もすごく楽しみです!!!素敵な物語ありがとうございます😭🙏💕💕💕