テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 警察官パロ⚠️ 黄様若干翠様に嫌われ⚠️ 敬称に違いあり⚠️ パクリ禁止⚠️
主
主
主
5,赦されざる正義
夜の作業室は、いつもより静かだった。
蛍光灯がひとつだけ点いていて、薄暗い光が書類の上に淡く落ちている。
須智は椅子に腰を下ろしたまま、机の上に積まれた資料を見つめていた。
白い紙の上に、黒い文字が淡々と並んでいる。
そのうちの一枚を、無意識に指でなぞった。
日向美琴 連続殺人事件容疑者 被害者:16名 動機:不明
その下に記された備考欄。
身体検査により、犯行に使用されたと思われる刃物見当たらず
その一文に、須智の指が止まった。
いつ見ても、心臓の奥を掴まれるような違和感がある。
——刃物がないのに、どうやって殺したというのか。
机に肘をつき、目を閉じる。
瞼の裏に、美琴の顔が浮かんだ。
あの穏やかな目。
あの声。
罪を認めるような人間ではないと、初めて面会したときから思っていた。
初めて面会……?
いや、それ以前からだ。
それでも、須智は“刑務官”である。
「信じる」ことは許されない。
ただ、判決を下された人間を“規律”のもとで管理する。
それだけ。
わかっている。
それでも、心のどこかで、ずっと叫び続けている声がある。
――違う
――あの子は、そんなことをする人間じゃない
資料を閉じ、額を押さえた。
掠れた声が、誰にも届かないまま、部屋に落ちた。
そのとき、不意に頬に熱が触れた。
驚いて顔を上げると、目の前にひとりの男が立っていた。
にやりと笑って、夏希が缶コーヒーを差し出していた。
須智は小さく眉をひそめたが、夏希はお構いなしに机の上を覗き込んだ。
須智の目が一瞬、わずかに揺れた。
その反応を見逃す夏希ではない。
わざと軽く笑って、缶のプルタブを開ける。
金属の音が、やけに大きく響いた。
夏希は目を細めて、机の上の資料を再び見やる。
須智は無言のまま、缶を唇に当てた。
冷めかけた苦味が、喉を焼く。
夏希の言葉が、静かな空気を切った。
須智の眉がわずかに動いた。
その声には、怒気とも悲しみともつかない感情が滲んでいた。
夏希は少し黙り、深く息を吐いた。
須智は低く言い返した。
その一言の奥には、崩れかけた信念の影があった。
夏希の声が少しだけ柔らかくなる。
返事はなかった。
蛍光灯の下で、須智の影だけが机に落ちている。
夏希はしばらく黙った後、ぽつりと問いかけた。
須智はゆっくりと目を伏せた。
夏希は、少しだけ笑った。
須智は視線を落としたまま、何も言わなかった。
夏希は苦笑して、机を軽く叩いた。
須智の声は、どこか遠くを見ているようだった。
夏希はその横顔を見つめ、低く言った。
須智の手が震えた。
缶が小さく音を立てる。
夏希はにかっと笑った。
その言葉だけ残して、夏希は立ち上がった。
ドアが閉まり、静寂が戻る。
須智はしばらく動けなかった。
やがて、冷めきった缶コーヒーを口に運び、小さく笑って呟いた。
部屋の時計の針が、深夜二時を指していた。
誰もいない廊下の向こうから、鉄の扉が閉まる音が響く。
その音が、須智の胸の奥に沈んだ罪悪感を、より深く刻み込んでいった。
5・了
主
主
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡60
主
主
コメント
4件
ほんとこの物語好きです!!最後に翠くんが黄ちゃんのことを黄ちゃんと呼んでて心にグッときました。無理のない頻度で投稿頑張ってください♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

みこちゃんはこのまま処刑されるのかな?すっちゃん気付いてあげてくれ
すっち、、マジ頑張って欲しい、、みこちゃんを解放させて上げて、、