とある魔法使い達

in地上層

悠くんに口を手で塞がれる。

立ち止まる。

……………敵だろうか。

足が竦む。

冷や汗が流れる。

ただ、心臓の音だけが嫌にドクン、ドクンと鳴っていた。

ﾋﾟｯｼｬｧｧｧﾝｯｯｯ！

稲妻が走り、 敵の頭上に命中した。

…………そこには、5人もの組織員が折り重なって倒れている。

悠くんは俺の気持ちを汲み取ったのか、そう付け足した。

彼が、自らの透過魔法を解いた。

そして、残りの組織員の首筋に魔法の杖を突きつける。

底知れぬ圧を感じた。

光を宿さないその目は、 まるで何も感情が無いかのようだった。

敵にそこまで言わせた後、

悠くんは彼に微弱の電流を流し＿＿＿

敵は、気絶した。

15F、通常システム管理室

モニターには、横たわる革命組織の男達と、

悠佑と、初兎が映っている。

そう無表情でいい、その男は赤く大きなボタンを押した。

そしてその途端＿＿＿＿

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘｯｯｯ!!!

けたたましい警報音が鳴り響いた。