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私のいる国についての話を聞いた ハイネリウス王国 数十に及ぶ城塞都市と居城を構え 100を超える村や街を領地として有す その昔 近隣一帯の民草を支配した魔人の一団を 異邦の地より訪れた英傑と共に 退けた英雄が興したとされる王国だ ハイネリウスとは 国を興した英雄の名前であり 現グレイオス国王も 下の名前がハイネリウスだ 正妻が1人と 跡継ぎに皇子と皇女が1人ずつ 3人とも現在は 北方領土を巡る戦争の指揮官として 前線の兵士と共に 戦いを繰り広げているという 西に強大な海洋から 中央の大平原と 東に山岳地帯 北は強国と国境を巡る戦端が開かれ 他の王族もこの戦いに加わる 南には大平原及び森林地帯がひろがってもいると聞いた 人口はおよそ200万人、 そこに準ずる形で7万人の 王国軍が点在している ちなみに この世界での一国の将兵の平均は およそ4万人と言われており その点においてハイネリウス王国は 強国の部類に入るそうだ。 加えて この世界の大まかな 文明形態について聞くと 私の前世の世界の1500年代頃 概ねの技術も同じ… 武装や軍事面においては 主要の武器は弓やクロスボウに加え 魔法といった飛び攻撃… 剣や槍、斧といった武装が主流な上 騎兵同士の突撃勝負というものが 日常茶飯事に繰り広げられているらしい
…
いや飛び道具ちょっと待て…
保安官
カミサマ?
保安官
カミサマ?
私にとって嫌な沈黙が流れた… その後、カミサマ?が両手を組み その上に頭を乗せ 微笑みながら静かに口を開いた
カミサマ?
……はっ?
保安官
カミサマ?
保安官
座ってられなくなり力無く立ち上がる… そのまま頼りない足を進めながら カミサマ?の膝にすがり着いてしまう
保安官
カミサマ?
慌てる私に反し、カミサマ?は 穏やかな様子で肩に手を置いてきた
カミサマ?
保安官
カミサマ?
『拳で!!!』
保安官
カミサマ?
保安官
カミサマ?
保安官
指を引っこ抜いてやった…
カミサマ?
保安官
カミサマ?
保安官
カミサマ?
ふと前世を思い返した… 私が街の治安を守っていた時に 使っていた銃。 『コルト・ドラグーン2nd』 こいつはリボルバーマガジンに 火薬と鉛の弾丸を前方から込め 後ろに発火剤の雷管を付けることで 射撃する事ができた。 弾薬の装填に3つの行程が必要で、 乱戦時、中々手を焼いたのが懐かしい… その後、装填する為の行程が ひとつに簡略化できる フルメタル・ジャケットと シングルアクションアーミー が登場してからというもの 多くのガンマンが元の愛銃を 『旧世代』と呼んで放り捨てた。 私もそのひとりだ… 人間とは時に利便性を追い求める それは至極当たり前のこと… だが…このような形で 自分に馴染みのあるものが無い世界というのは 言葉にできない寂しさを感じる…