CHを病ませたい

ある日、会議があり俺は会議室に居た

扉を開けて入ってきたのはナチス

しかし、様子がおかしかった

裏切り…所謂降伏、

でも、俺はおかしくないと思えた

だって、この枢軸に未来なんてない

そんなことが俺にですらも 分かってしまう

嗚呼うざったい！

こいつの希望論はいつまで続く？

出会ってからずっとそう！

ドイツ帝国が目の前で殺されても 生きてるなんて言い張って！

医者兼科学者の息子なら わかることを、！

ずっとずっと夢見がちなこいつには 制裁を下してやりたいと思っていた、！

扉を開けて走り去るナチス

心底嫌いな奴

だけど、色々教えてくれた賢いやつ

夢見がちだけど頭が良くて

銃術に優れていて、

それで居て、勇気も、覚悟も…

枢軸の誰よりも強かった

嗚呼…

その上、ナチスの年齢上 夢見がちなことは 認めるべきだったのかもしれない

12歳という中1くらいの年齢の彼は 誰よりも努力して、先頭を走って、

そして、俺達を正しい方向に 導こうとしてくれたのだから、

俺はナチスの後を追った

謝りたかった

ありがとうと伝えたかった

ずっと伝えられなかったことも

伝えたかった、

息を切らして吐く息は寒さで白くなった

でも、それより…

なんでこいつは、ここで倒れてる、？

ナチスの黒色の軍服

銀色のベルト部品には血が付着していた

しかし、ほんの少し、脈があった

開いた真っ黒な瞳は美しく見えた

持っていた腕がするりと抜けた

俺はまだ…お前に伝えられてねぇよ、

お前を尊敬していたこと

お前を信頼していたこと

お前に感謝していたこと、

お前に謝りたかったこと、

お前に、好意をいだいていたこと、！

俺の目から一滴の雫が零れ落ちた

不意に後ろから声をかけられ振り向いた

EUはそういって 1つの液体が入った瓶を投げた

瓶が割れて液体が出ると その液体はすぐに蒸気になった

あ、れ、？

ぼやける視界に映ったEUは ニタニタと笑みを浮かべていた

2人は息を引き取った日帝に背を向けて 歩き始めた

目を覚ますと、そこは花畑だった

起き上がり当たりを見渡す

あまり笑わないナチスが無邪気に笑って 俺に抱きついた

謝らないでくれ、

俺はナチスの手を握って 一緒に扉を潜った

扉を潜った先は俺の家だった

ナチスは居ない

自分の体を見ると、真っ白な体だった

戦闘に不向きなひょろひょろだった

…多分これ転生したな、

ナチスも同じか、

とりあえずこの鬼畜米帝うるせえな（）

俺は家を飛び出した

きっとナチスは あのドイツという国になっている

会いたい、

抱きしめてやりたい

曲がり角で小さな身長の 誰かとぶつかった

俺はドイツ…否、ナチスの手を握った

あの時の温もりは、まだお預けのよう

優しいナチスの性格は ずっと続くんだろう、

俺達は日本とドイツという 新しい人生を歩むことを決意した