りう❤
…あれ?まろ…?
俺がないくんの部屋に入ると、
そこにはまろがいた。
まろは、振り返らずに
俺がいることに気がついたのか
そのまま話してくれた。
I💙
…俺な、夢を見ててん。
I💙
ママに会って、
パパに会って、
I💙
そして…
幸せになるんやって。
I💙
……俺さ、ママに
会ったことあるんよ。
りう❤
…!!
I💙
そやけど……
I💙
生まれた瞬間
俺、ハサミで
切り刻まれてさ…w
I💙
何が起きたのか、
何も分からへんかって。
I💙
痛くて叫んでも、
ママは手を止めへんかった。
りう❤
ッ…!
まろ…ママにそんなことを…
考えると、痛くて堪らなかった。
I💙
そして、魂になって
ここに戻ってきて。
I💙
ママの声を聞いた。
I💙
…俺は、いらん子やった。
邪魔な存在やってん。
I💙
俺、嘘でもええから
愛されたかった…!!
I💙
やけど…愛されなかった。
I💙
……それで俺が
身体を失って、
I💙
初めて弟が…
ない💕が出来たとき。
I💙
純粋に嬉しかった。
それで…
I💙
“ない💕はちゃんと、
ママに愛されますように”
I💙
…そう、心の底から思った。
……その時はまだ、
I💙
ママのこと……
信じてたからさ…
だから、まろは
俺がないくんの脳をもらったときから
不満そうだったの…?
I💙
でも、実際は…
I💙
俺と同じで
いらん子やった。
I💙
俺…ない💕の
お兄ちゃんやのに…
I💙
何も…
出来ひんかってん…
I💙
…ない💕は、
ママに会うこともなく
I💙
カンシに襲われた。
I💙
…知ってると思うけど、
優しい子やってんで。
笑顔がめっちゃ可愛くて、
利口やったんやから。
…知ってるよ、ないくんのこと。
ないくんが俺のお兄ちゃんだって知って、
俺もすごく嬉しかったから。
I💙
ママの声が
聞こえたときも、
ない💕は…
I💙
笑顔を絶やさへんかった。
I💙
こんな子を
いらないと言って
殺すママが、
I💙
もう…今は
信用できひん。
I💙
…あんなママに
会わせるくらい
やったらお前らを…
I💙
……お前らを、
殺してあげようって
…そう思ってん。
りう❤
…じゃあ、僕らの
手足を隠したり、
カンシが来たり…
りう❤
あれは、まろが
やったってこと…?
I💙
…そうやな。
間違ってはない。
I💙
4番目に…しょ💜に
頼んで殺そうとしたんや。
I💙
やけど…結局
俺が殺そうとした
ことには
I💙
変わりないな…
りう❤
…しょ💜ちゃんは
僕らを殺せる…?
りう❤
…カンシしか
思いつかないよ…?
I💙
…正解。
I💙
お前らの手足を
ちぎったのは…
I💙
カンシとくっついた
しょ💜…や。
I💙
ない💕とあのタネが
くっついたように、
2人もくっついてん。
I💙
そして…それが、
I💙
お前をずっと
見ていためだま、やで。
りう❤
めだまさんは…
しょ💜ちゃん
だったんだ…
りう❤
でも、僕らと
姿と違うんだね…?
I💙
しょ💜の奇形が
関係してんのかも
しれへんけど…
I💙
俺らと違うのは
仕方がないな。
I💙
2人は、
好きなときに
好きなように
I💙
カンシとしょ💜に
変身することが
出来るねん。
I💙
それを利用して
お前らを殺すよう命じた…
I💙
…表向きは、な。
りう❤
表向き…?
じゃあ、裏向きは…?
I💙
…それは、お前が
気にすることじゃない。
I💙
…やけど、
結局のところは
I💙
お前ら双子の内、
どちらかが必ずタヒぬ。
りう❤
え…
I💙
お前ら双子の場合は
ちょっと難しいねん。
I💙
このママの中、
そこら中ひびだらけやろ?
I💙
カンシがいっぱい
出入りしたせいで、
I💙
俺らのこの空間が
限界やねん。
I💙
…2人一緒に
ここから出れば、
ママもお前らも
I💙
……全てなくなる。