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美しさを求めた結果

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美しさを求めた結果

1 - 美しさを求めた結果

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2019年03月23日

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SNS使用者1

ねえねえ、桐ヶ谷鏡華って、可愛いよねー!

SNS使用者2

当たり前でしょ!可愛くて、カッコいいよねー!

SNS使用者1

私も、桐ヶ谷鏡華みたいになれたらなー!

SNS使用者2

無理無理w

SNS使用者1

整形すればなんとか行けるでしょw

SNS使用者3

桐ヶ谷鏡華より、高峯糸音の方が可愛い。

SNS使用者2

高峯糸音って誰?

SNS使用者3

きより高町のヘアーサロン高峯のオーナーの娘さん。

SNS使用者1

はw誰だよw

SNS使用者3

写真見る?

SNS使用者2

一応見せて、

写真を見せる

SNS使用者2

え?!結構可愛いじゃん!

SNS使用者1

ワンチャン、桐ヶ谷鏡華よりも可愛い。うん、可愛い。

SNS使用者2

今度、そのお店行こうかなー!

SNS使用者3

すごく対応も良い子だよ。

鏡華

(私よりも、可愛い子がいるの?)

鏡華

(誰よ、高峯糸音って。そんな子より私の方が絶対に可愛いんだから。)

3日後

鏡華

(ここが、ヘアーサロン高峯ね。)

鏡華

(ふっw安っぽそうな見た目ねぇ〜。)

高峯人志

いらっしゃいませ。

鏡華

女優の桐ヶ谷鏡華です。ここのお店の評判がいいので
ちょっと行ってみたいなと思って!

鏡華

少しパーマをかけるだけだけど、大丈夫かしら?

高峯人志

もちろんです。あちらの席へどうぞ。

糸音

いらっしゃいませ。スリッパ、ご利用になりますか?

鏡華

(げ。この子が高峯糸音ね。思った以上に可愛いわね。)

鏡華

ありがとう。スリッパ、使わせてもらうわ。

糸音

ご案内しますね。

鏡華

(でも、この世で1番美しいのは私。一人で充分なのよ。)

高峯人志

ちょっと機械を準備するので少々お待ちください。

鏡華

ねぇ、糸音ちゃん?

糸音

え?私の名前を知ってるんですか?

鏡華

もちろんよ。ここ辺りでは可愛いって有名らしいもんね。

糸音

それは、恐縮です。女優さんにも名前を知って頂けてるなんて。

鏡華

ふふっ。これからは、敬語じゃなくていいわ。

鏡華

それに、女優さん、じゃなくて、名前で呼んでほしいな。

糸音

そ…それは無理です。いくらなんでも、恐縮過ぎます。

鏡華

そう?じゃあ慣れたら、名前で読んでね。

糸音

はい。宜しくお願いします。

高峯人志

機械の準備ができました。じゃあ、早速始めますね。

鏡華

不在着信

不在着信

鏡華

あら、マネジャーから、電話だわ。

鏡華

ちょっと失礼するわね。

高峯人志

えぇ。もちろん。

鏡華

鏡華

ごめんなさい。もう戻らなくちゃ。

高峯人志

そうですか。残念ですが、また来てください。

鏡華

えぇ。もちろん。

鏡華

それじゃあね、糸音ちゃん。

糸音

はい、ありがとうございました。

ガチャ

高峯人志

なんで、糸音の名前を知ってるんだ?

糸音

さあ?

翌日

鏡華

こんにちは。今から、大丈夫かしら?

高峯人志

いらっしゃいませ。もちろん。どうぞ。

糸音

ご案内します。

鏡華

ありがとう。糸音ちゃん。

高峯人志

それでは少々お待ちを。

鏡華

ねぇ、糸音ちゃん?

糸音

はい?

鏡華

糸音ちゃんって、何か、美容にこだわってることある?

糸音

いえ、特には。

鏡華

本当に?絶対、何かしてるでしょ?

糸音

強いて言えば、パパが作ったシャンプーを毎日してることぐらいです。

鏡華

その美しさは生まれつきってことね。

鏡華

(美しさを、整形してやっと手に入れた私とは、違うのね。)

高峯人志

じゃあ始めますね。

鏡華

えぇ。お願いね。

その後も鏡華はこの店に通い続けた。

そして、この店に来る度に糸音に美しさの理由を聞いていた。

だが、糸音は、決して、答えることはなかった。

その事にだんだん腹を立てていた、鏡華は裏でこの店を潰すように、計画を立てていた。

毎日、この店を荒らすように、暴力団に、頼んでいた。

糸音はすぐに鏡華の仕業だと気づいた。

だが、人志は、店が赤字になっていくと同時に、痩せ細っていった。

糸音はこのままだと、この店も、人志も危ない、と感じていた。

そして、鏡華をこの店に近づけないようにすることにした。

鏡華

糸音ちゃぁーん!来ましたよぉー!

高峯人志

あ…あぁ。いらっしゃいませ…。

鏡華

どうしたのよぉー!人志ちゃんってば!

糸音

鏡華さん、あの、父、最近体調が悪くて、今回は私がやります。

鏡華

えぇー?糸音ちゃんなんかに、できるのぉー?

糸音

はい、父に教わったので。

鏡華

ふぅーん。まっ、よろしく頼むねぇー!

糸音

はい、お願いします。

鏡華

ていうかさぁー!早く教えてよぉー!糸音ちゃぁーん!

糸音

何がです?

鏡華

美しさの秘訣だよぉーん!

糸音

………。

鏡華

えぇー?また答えないのぉー?

鏡華

そしたら、この店、どぉんどぉん客来なくなっちゃうよぉーん?

糸音

わかりました。

糸音

美しさの秘訣、教えます。

鏡華

ほんとにィー?!ヤッタァー!!

糸音

………。

糸音

美しさの為に、私がいつも、食べているものは………。

糸音

鏡華

え?それ、ホントに?

糸音

はい。いつも1日、一本食べてます。

鏡華

わっーハッハッハっー!!

鏡華

こんな簡単に教えてくれるとはねぇ!お前も馬鹿な女だねぇー!

糸音

(馬鹿なのはどっちかな。)

鏡華

ハッハッハッ!!これから、私は、どぉんどぉん美しくなって、世界一になってやんよー!

鏡華

ハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!

1年後

高峯人志

あれ?これって鏡華さん?随分細くなったねえ。
それに、髪の毛も薄くなってきてる。

糸音

お父さんもこれぐらい、細かったんだよ。

高峯人志

えー?そうだったっけ?なんかあの日から、暴力団が来なくなって、お店に客が戻ってきたからかな?

糸音

多分そうだね。

二人は、にぎやかに朝食を食べた。

高峯人志

聞いたか。糸音。鏡華さん、死んだってよ。

糸音

(頭の髪がなくなるまで食べるなんて、なんて馬鹿な女。)

糸音

可哀想だね。

そう言った糸音の口は、少し綻んでいた。

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