ユンギ
YG side.
あの後、○○の話し方は戻った。
「ユンギオッパ!」
最後に呼ばれたのは、いつだろう。
俺は、あの声が好きだった。
透き通った無邪気な声
きっと、長いこと聞いていない。
早く、あの声で、あの言葉が聞きたい。
なんて思ってても、あいつの顔を見ればそんなことどうでもよく思えた。
今思えばこの時の俺は、平和ボケしてたんだ。
テヒョンとホソクという理解者が増えたことによって。
気を抜いて、いいはずがなかった。
最近、服を着ててもわかる場所に痣が見えるようになった。
MS「あははっ!オッパ達に信じてもらえないオンニ!!かわいそー。もういる意味ないんじゃない?」
そんな訳ない。
俺が○○に今までどれだけ救われたか。
いらないのは、お前の方だ。
こんな言葉、この時の俺に言えるはずなく、
俺はただ、飲み込む他なかった。
神様は、つくづく意地悪だ。
○○が本当の俺たちを守るために傷ついて、俺は○○が傷ついたことに傷ついてる。
今回だって、そうだ。
もっと、俺が早く動いてれば、
そうすれば、○○はあんなに傷つくことなかったのに。