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イーストン魔法学校

ドット

見つかったか⁉︎

マッシュ

僕は見つけられなかった・・・。

レモン

私もです・・・。

ランス

俺もだ。もうすぐ授業が始まるというのに、あいつは一体どこに行ったんだ?

レモン

マッシュ君、起きた時にはもうフィン君はいなかったんですよね?

マッシュ

うん、起きた時にはもうベッドにはいなかったよ。でも、机にローブが畳んで置いてあったから、すぐに戻ってくると思って・・・。

ランス

・・・・・・これ以上探すのは時間の無駄だ。教室に行って先生に伝えよう。

ドット

確かに、それしかないな。

こうして四人は教室に向かい、教員にフィンがいなくなったことを伝えた。

そして事態は大きくなり、魔法局にも伝わることになった。神覚者達による会議が行われ、魔法警備隊による捜索が行われることが決まった。

学校から姿を消したフィンは、ある町の路地裏に来ていた。

フィン

(よし、これならすぐにはバレないよね・・・。)

見つからないようにするために、この目立つ見た目を何とかしようと、金髪の部分は黒く染めて、目には暗い色のカラーコンタクトをした。

フィン

早く"あれ"を探さないと・・・。

マッシュ

あ、レイン君とマックス先輩だ。

放課後、マッシュ、ドット、ランス、レモンの四人は勉強をするために図書室に向かっている途中、レインとマックスに会った。

マッシュ

レイン君、マックス先輩。

マックス

あ、皆・・・。

レイン

お前達か・・・。

ドット

先輩、なんか顔色悪いですよ。大丈夫ですか?

レイン

大したことない、少し寝不足なだけだ。

マッシュ

あの、フィン君のことは何か分かりましたか?

レイン

昨日もそのことで会議があった。手がかりは無しだ。

マッシュ

そうですか・・・・・あの、僕達にできることはありますか?

ドット

そうですよ!俺らにも手伝わせてください!

レイン

神覚者である俺が何の手がかりも掴めてないんだ。お前達にできることなんかない。気にせず勉強に専念しろ。

そうきっぱり言うと、レインは歩き出しだ。

マックス

おいレイン!

マックスが声をかけるも、レインは止まることなく歩き続けた。

マックス

ごめんよ皆、レインの奴、フィン君がいなくなった、って知ってからずっとあんな状態なんだよ。ご飯だっていつ食べてるのかも分からないし、ちゃんと睡眠も取ってないみたいでさ・・・。

マッシュ

そうなんですか・・・。

ドット

・・・・・・・。

レモン

フィン君、早く見つかるといいですね・・・。

その時、他の生徒の声が聞こえてきた。

生徒1

なぁ、フィンの奴がいなくなって結構経つよなぁ?アイツ今どうしてると思う?

マッシュ

ドット

ランス

レモン

マックス

その声はレインにも聞こえていたようで、レインは足を止めた。

生徒2

どうだろうなぁ?もしかしたら、もうどっかで野垂れ死んでんじゃねぇか?

生徒1

それはあり得るなぁ、アイツ勉強も魔法も何もできない劣等生だからなぁ、それが嫌になって逃げたとか?

生徒2

ありえるー!中等部の頃からずーっと成績も下だし、何よりレイン先輩からも嫌われてんだろ?実の兄貴だってのに。

生徒1

ああ、だからアイツ中等部の時はずっと一人だったよなぁ。でも、高等部に進学してから一緒にいる奴が増えたよな?

生徒2

確か、マッシュ・バーンデッドだろ?あのめちゃくちゃ強い奴。

生徒1

あと、ランス・クラウンとも一緒にいたなぁ、編入試験一位通過の。

生徒2

あとは・・・レモン・アーヴィンとドット・バレットだっけ?あの二人は確か座学の成績がすごく良い、って聞いたぞ。

生徒1

ああ、この前あった試験の順位表見たんだけど、かなり上位だったぞ。

生徒2

まじかぁ、それに比べてアイツは何の取り柄もないからなぁ。いずれハブられるんじゃね?

生徒1

それかもうハブられたから嫌になって逃げたとか?

生徒2

ありそうだなそ

バコオォォォン!

     

生徒2

・・・・・・え・・・?

突然、後ろの壁が崩壊した。視線を横に向けると、そこには拳を握り締めたマッシュがいた。

マッシュ

随分好き勝手言ってくれたね。僕の友達の悪口を。

生徒2

マ・・・マッシュ・バーンデッド・・・?

ドット

ダチの悪口をはっきり聞いちまったんだ。どうなるか分かってんだろうなぁ?

生徒1

え・・・・・?あっ・・・ドット・バレットも・・・。

ランス

俺らもいるぞ。

レモン

私達がフィン君をハブる?そんなことはあり得ません!フィン君は大切な友達です!そんなことを言われる筋合いはありません!

ランス

ちなみに今の会話は、マックス先輩とレイン先輩も聞いていたぞ。

生徒1

え・・・・・?

マックス

流石に今回のは見逃せないな。

レイン

監督生としてみっちり教育してやる。マッシュ、捕えろ。

マッシュ

うす。

マッシュはすぐさま生徒の腕を掴んで拘束した。この時レインは、今まで誰にも見せたことがないような怒りを露わにした表情をしていた。

そのまま地下室へ連れていき、レインによる尋問が始まった。

その生徒は、中等部の頃からフィンに悪質な嫌がらせをしていたようで、最初は勉強が出来ないことや、魔法がうまく使えないことをからかう程度だったようだが、レインに嫌われていることが知られると、嫌がらせはエスカレートし、劣等生や出来損ないと罵り、暴力を振るうこともあったと言った。

レインは嫌がらせの内容を聞くたびに剣を放ち、切り傷を負わせた。

レイン

テメェら・・・そんなことをフィンにしていたのか・・・。

生徒2

レイン先輩こそ、フィンに話しかけるな、とか・・・言ってたじゃないですか・・・フィンがいなくなったのはレイン先輩のせいでもあるのでは・・・・?

レイン

・・・・・・・・。

生徒1

で?・・・・俺達をどうするつもりですか?このまま串刺しにでも・・・っ・・・・するつもりですか・・・・?

レイン

そんなことする訳ねぇだろ。時間がもったいねぇ。今からフィンを捜しに行く。

マッシュ

じゃあ僕も行きます。

レイン

は?

マッシュ

フィン君は僕の初めての友達です。待っているくらいなら捜しに行きます。

ドット

なら俺も行く!

レモン

私も行きます!

ランス

俺にも行かせてください。

レイン

・・・・・・いいだろう、着いて来い。

レイン

マックス、俺らはしばらく学校に戻ってこないかもしれねぇ。悪いが先生に伝えておいてくれ。

マックス

分かった。気を付けろよ。

レイン

ああ。

この時、フィンが失踪してからすでに六日が経っていた。

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