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野田一

香月、今日からお前が、衣璃愛の教育係な野田。

香月紫苑

かしこまりました、野田の兄貴!

須永衣璃愛

香月の姉貴、いえ、兄貴

須永衣璃愛

よろしくお願いします。

香月紫苑

お前、今度組内で俺を女と間違えたらドンペリな?

須永衣璃愛

ヒィィーーーすみませぇーーーん。

香月紫苑

まず衣璃愛には、ナイトクラブに潜入して、ターゲットに毒を盛る術を覚えてもらう。

須永衣璃愛

はいっ。

香月紫苑

お前、歯の手術跡とかないの?

須永衣璃愛

え?歯ですか??

須永衣璃愛

確か、右奥歯に被せ物が…

香月紫苑

ちょうどよかった、ならお前には、闇医者で、毒牙をつけてもらう。

須永衣璃愛

毒牙…!?

香月紫苑

ああ。

香月紫苑

折りたたみ式ナイフのように、普段は折り込まれているが、

香月紫苑

牙を立てれば、同じく歯の裏側に内蔵されている毒のミニカプセルと連動し、

香月紫苑

噛み付いた相手に毒を注入できる仕組みだ。

香月紫苑

さらに、噛みつけないときは、

香月紫苑

カプセルのみを取り出して使うこともできる。

須永衣璃愛

そんな凄いモノがあるのかァーーー!

須永衣璃愛

もしかして私、これで本物のブラックマンバになれるのかァーーー??

こうして、私の仕事は毒殺ヒットマンで固定された…

と思っていた。

しかしそんなある日。

須永陽咲也

衣璃愛ァ。お前、毒殺以外にも、武器の練習しろォ。

須永陽咲也

戦場に出ないわけにはいかないからなァ。

須永衣璃愛

えぇーーー!!

須永衣璃愛

どこかに拒否k…

須永陽咲也

落ちてナーーーイ!!

須永衣璃愛

ガーン

須永衣璃愛

須永衣璃愛

分かったわよ…。

須永衣璃愛

でも、何使ったらいいの?

須永陽咲也

それは自分で決めろォーーー!

須永衣璃愛

ひえっ。なら普通に、ドスとチャk…

須永陽咲也

それはダメだァーーー!

須永陽咲也

香月、華太、その他大勢、そして普段の俺と被るゥーーー!

須永衣璃愛

えっと…じゃあ、二丁拳銃、とか…?

須永陽咲也

それもダメだァーーー!

須永陽咲也

チャカを2つ使うときの俺と被るゥーーー!

須永衣璃愛

(えぇっ。そんなら、全部ダメじゃん…)

須永衣璃愛

あーもうじゃあ二刀流!

須永衣璃愛

陽咲也、日本刀使わないし、和中の兄貴も一本だから、これならいいでしょ?

須永陽咲也

それならゥOKーーー! 許すゥーーー!

須永衣璃愛

(はぁ。自分で決めろって言っといて何なのよ…)

こうして、私の戦闘スタイルは二刀流になった。

このときはまだ、これが最悪の選択肢だとはつゆ知らず…。

天京戦争が始まってしばらくした頃。

須永陽咲也

イデェェーーー! アイツつええ!! 星占い1位じゃなかったら死んでたーーー!

須永衣璃愛

え、陽咲也、大丈夫!?

須永陽咲也

ここでは兄貴って呼べェーーー!

須永衣璃愛

すみません。兄貴、大丈夫ですか?

須永陽咲也

星占いのお陰で助かったァー。でも応急処置しろォ…グハッ。

須永衣璃愛

はっ、はい兄貴!

工藤清志

工藤清志

古風な男がいたもんだ…。

また別の日。

須永衣璃愛

こ、小峠の兄貴!? その背中の傷!!

須永衣璃愛

すぐに闇医者を…!

小峠華太

お、俺は大丈夫だ…。

小峠華太

和中の兄貴のお陰で、なんとか助かった…。

須永衣璃愛

そ、そうでしたか。

小峠華太

だがな…

小峠華太

あの和中の兄貴が刀を離すなんて、俺は未だに信じられないんだ!!

須永衣璃愛

えぇーーー!

須永衣璃愛

あの和中の兄貴が!?

須永衣璃愛

あり得ナーイ! 信じナーイ! 信じらんない信じナーイ!

須永衣璃愛

でも兄貴、その傷…。

須永衣璃愛

二本の刀でつけられてますよねぇ!?!?

小峠華太

あぁ。だから俺は、最初にお前にこの話をしたんだ。

小峠華太

これが何を意味するか、わかってるよな?

須永衣璃愛

(まさか…)

須永衣璃愛

は、はい…。

この日から、和中の兄貴と工藤の兄貴が、私にいつも以上に過酷な特訓を課すようになった。

和中蒼一郎

始め!

須永衣璃愛

お願いします!

須永衣璃愛

(あれ? スピードが、いつもの兄貴よりは遅い…!?)

須永衣璃愛

(って、うっ! 何この重量感! 普段の兄貴の打ち方と全然違う…!)

須永衣璃愛

うわっ。

いつもは和中の兄貴の剣を受けられていたのに、今回は勢いよく跳ね飛ばされてしまった。

和中蒼一郎

今のでわかったな。

和中蒼一郎

お前が今後、対戦する可能性がある相手の強さが…。

須永衣璃愛

は、はいぃ…。

工藤清志

しかも本番はここからだ。

工藤清志

行くぞ、和中。

和中蒼一郎

はい。

今度は二人同時に襲いかかってきた。

須永衣璃愛

まさかこれは!?

工藤清志

そうだ。

工藤清志

二刀流対策だよ。

そう言って二人の兄貴は激しい打ち込みを見せる。

須永衣璃愛

…ッツ。

須永衣璃愛

うっ…。

須永衣璃愛

(スピードは読めるのに)

須永衣璃愛

(パワーが段違いだ…。)

和中蒼一郎

とうっ

ガキーン

激しい音を立てて、私の1つ目の刀が薙ぎ払われた。

須永衣璃愛

くっ…。

須永衣璃愛

(でも両手ならなんとか…)

工藤清志

おらっ

グッ…

ビュンッ

須永衣璃愛

って…えぇ!?

両手に渾身の力を込めて受け止めたにも関わらず、兄貴の剣は私を危うく切り裂くところだった。

そして体制を立て直す暇もなく、私の2本目の刀も薙ぎ払われた。

以前聞かされた、最後まで諦めるなという教えの通り、しかたなく素手で立ち向かおうとしたが、兄貴たちはここで一旦稽古を止めた。

和中蒼一郎

待て。今回教えたいのは、素手になっても戦えということではない。

工藤清志

まず始めにはっきりと言う。

工藤清志

今、戦争状態にある京極組には、今俺と和中がやった攻撃を、全て一人で行う、二刀流の男がいる。

須永衣璃愛

ヒェェェ…

須永衣璃愛

そんな強い人がぁぁぁ!?

和中蒼一郎

衣璃愛、お前、スピードは読めてたな。

和中蒼一郎

お前に足りていなかったものは何だ?

須永衣璃愛

パワーです。

和中蒼一郎

そうだ。

和中蒼一郎

なら、何をする必要がある?

須永衣璃愛

パワーを、上げる…。

和中蒼一郎

確かにそれも、場合によっては一つの選択肢だ。

和中蒼一郎

ただし今のお前にとって、それは最良の答えではない。

須永衣璃愛

(へ!? どういうこと!?)

須永衣璃愛

...。

和中蒼一郎

はっきり言う。

和中蒼一郎

相手は、今俺と工藤の兄貴がした攻撃を一人でやってのける男だ。

和中蒼一郎

お前がパワーだけで、その男を超えられることは、ないだろう。

工藤清志

無論、かと言って筋力トレーニングを怠ってはいけない。

工藤清志

ただ、このように圧倒的な腕力の差を前に、お前は何をする?

須永衣璃愛

(えぇ!? む、難しい質問…。難易度5000万…!!)

須永衣璃愛

須永衣璃愛

に、逃げマス…

須永衣璃愛

(ひぇーーー。こんな答え、絶対兄貴たちに殺されるゥーーー!)

和中蒼一郎

和中蒼一郎

そうだ!

須永衣璃愛

え、えぇーーーー!

須永衣璃愛

せ、正解!?

須永衣璃愛

まさか私は、ホンモノの東大王なのかァーーー!?

和中蒼一郎

コホン。

和中蒼一郎

東大王かどうかはともかく、今の答えはほぼ、合っている。

和中蒼一郎

ただ、逃げるというよりは、受け流す、という方が正しい。

工藤清志

いいか。やつの刀を喰らえば、お前は簡単にはじき飛ばされる。

工藤清志

今から、飛んでくる攻撃は全て流せ!

須永衣璃愛

はいっ!

再び兄貴たちが猛攻撃を始める

和中蒼一郎

いいか! 刃が合う直前に手首を返し、刀の軌道を変えろ!

和中蒼一郎

奴の目には、受けてくるはずの刀が突然見えなくなったように映る!

工藤清志

そこにできた隙を狙い、斬れそうならば斬れ!

工藤清志

だが絶対に欲をかくな!

工藤清志

少しでも奴の刃に当たれば、お前は奴に、腕力でせり負ける。

和中蒼一郎

最良のタイミングが来なければ、応援が来るまでとにかく逃げ切れ。それだけでいい。

須永衣璃愛

はいっ、兄貴!

私はできる限りの身のこなしで兄貴たちの剣を躱し、同時に手首の可動域いっぱいを使って、二本の刀をくるくると回すようにしながら、相手の攻撃を受け流した。

時には刀を天高く放り投げて攻撃を避け、落ちてきたところを再びキャッチする、ということもした。

和中蒼一郎

この動きにもだいぶ慣れてきたようだな。

工藤清志

身を躱すと同時に手首を返して刀の向きを変える…。まるで曲芸だ。

須永衣璃愛

ハァ、ハァ…

須永衣璃愛

(疲れたァー…)

和中蒼一郎

あとは確実に逃げ切るための、持久力だな。

工藤清志

当分は、このような形で稽古を続ける。

須永衣璃愛

はいっ。分かりました。よろしくお願いします。

和中蒼一郎

工藤の兄貴、よろしくお願い致します。

つづく

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