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神風と写真

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神風と写真

1 - 本編

♥

26

2024年02月26日

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高校帰りに...私は‪”‬ある‪”‬場所に行っていた。

そこは街から離れた山道にある小さな神社だ。

私の祖母の話ではその神社は終戦した年に元軍人のおじさんが1人で作った神社だそうだ。

私の曾お祖父さんは神風特攻隊って言う場所で1945年3月の戦争でアメリカ軍の空母に特攻して亡くなった。

私はもちろん戦争反対派の人間だ。

もう古く年季の入った神社だけど...

私はその神社をずっと継承すべきだと思い毎日参拝にいった。

そして今日は8月15日、終戦記念日。

私は戦争犠牲者の方たちに敬意を示すためにお小遣いの1万円を持ってきた。

私は鳥居の前で1例し神社に近づく。

そして賽銭入れに1万円を入れ両手を合わし目を閉じる。

沙苗

...

やがて私は目を開け神社に向かって1例し去ろうとする。

すると、鳥居の近くに木箱が置かれていた。

沙苗

えっ...

私はソッと木箱を持ち上げる。

木箱には‪”‬おみくじ‪”‬と書かれている。

沙苗

おみくじ‪...?

沙苗

この神社におみくじなんてあったっけ...?

私は試しに木箱の横の賽銭入れに100円を入れ木箱から紙を取り出す。

しかし、出てきたのはおみくじではなく写真だった。

沙苗

写真...これって...

写真には三人の兵隊さんが写っていた。三人のうちの真ん中には私の曾お祖父さんが写っていた。

沙苗

えっ...

沙苗

うぅッ!

その時、私は激しい頭痛とめまいに襲われる。

沙苗

うぅ...なにこれ...!気持ち悪い...!

私の意識は遠のいていく。

沙苗

いや...私...

私はゆっくりと目を閉じる。

私はゆっくり目を開ける。

沙苗

うぅ...あれ?ここ...

そこは見慣れない風景が広がっていた。

街並みも人も...現代とは思えなかった。

沙苗

ここは...どこなの...

おじさん

君、大丈夫かい?

沙苗

えっ!あ、はい。

私はスカートについた土をはらい立ち上がる。

おじさん

君...綺麗な格好してるね...

沙苗

えっ...

私はおじさんの容姿をまじまじと見る。服装は現代というより戦争中の服装のようだった。

沙苗

あの...今日が終戦記念日だからそんな格好を...?

おじさん

終戦記念日?今まさに戦争してるじゃないか。

沙苗

えっ...

沙苗

でも日本は戦争が終わって...

おじさん

夢でも見てるのか姉ちゃん。

沙苗

えっ...

沙苗

今...西暦何年ですか...?

おじさん

今は1944年だけど?

沙苗

せ、1944年...

沙苗

つまり第二次世界大戦が...

おじさん

あぁ、デカイ戦争なら3年前に始まったよ。

沙苗

そんな...

おじさん

もしかして姉ちゃんも空襲で親御さんを?

沙苗

あぁいえ...大丈夫です。

沙苗

(まさか...ほんとうに戦時中なの...?)

沙苗

キャッ!

その時、私の肩に男性がぶつかってくる。

圭介

あぁ、すまない。

沙苗

えっ...?ひい...お爺ちゃん...?

圭介

お爺ちゃん...?

そこには、写真で見た曾お祖父さんがいた。

圭介

おじさんが近くにいるのか...?

沙苗

あぁいぇ...あの、お名前って...

圭介

僕は宮島圭介だよ。

沙苗

宮島...私と同じ苗字だ...それに圭介って名前も...

おじさん

軍人さんよ、この姉ちゃん少し変なんだって。日本が終戦したの何だのって。

圭介

終戦...?今まさに戦争中だが?

沙苗

あの...いえ...

圭介

ん?

彼は私の言いたい事を察したのか私の手を握る。

圭介

来い。

沙苗

えっ!

曾お祖父さんは私をつれて近くの建物の細道にはいる。

おじさん

...なんだったんだ?

圭介

お前...何者だ...

沙苗

私は...

沙苗

私は......

私は少し口が拒む。しかし、はっきり言う。

沙苗

私はあなたの...先祖です。

圭介

先祖...?何を言っている。私は嫁はいるがまだ子はいない。

沙苗

信じられないかもしれませんが...本当何です...

圭介

...なぜ断言できる...

沙苗

これを。

私は写真を見せる。

圭介

この写真!?どこで手に入れた!

沙苗

えっ...

圭介

この写真は先月に軍の写真屋で撮った写真だ...。

圭介

なんでこれを...

沙苗

わ、私はあなたの先祖だからです。

圭介

...先祖っと言うのなら...未来を知っているのか!?

沙苗

えっ...

曾お祖父さんは興味津々に私の肩を掴み尋ねる。

圭介

日本は!勝ったのか!?

沙苗

それは...

圭介

教えてくれ!頼む!

沙苗

...

その時、私は学生カバンを落としてしまう。カバンの口が開き教科書が出る。

圭介

あぁ...すまない...

沙苗

いえ...

圭介

ん?

沙苗

あっ...それは...

曾お祖父さんは歴史の教科書を拾い中を見る。

圭介

1945年...8月15日...日本はアメリカに...降伏...

沙苗

...

圭介

そんなはずは...

圭介

それに...8月6日に広島に落とされるこの‪”‬原子爆弾‪”‬って何だ...

沙苗

...

圭介

この本に書かれている内容は...本当なのか...?

私はこれ以上隠すことができないと思い曾お祖父さんに言う。

沙苗

はい。日本は来年の8月15日に...戦争に敗れます。

圭介

...

沙苗

原子爆弾っていう強力な爆弾を落とされて...

圭介

本当なのか...

曾お祖父さんは笑みをつくる。

圭介

今日この事を知れて良かった。来年のことなら...今からでも策を取ることができる。さっそく基地に...

沙苗

待って!

私は去ろうとする曾お祖父さんの手を掴む。

圭介

何だ...

沙苗

あの...その...やめてください...。

圭介

お前は...日本が負けてもいいのか?

沙苗

いえ、そうじゃなくて...。歴史が変わってしまう...

圭介

...なぁ...未来の日本はどんな感じなんだ?

沙苗

えっと...敗戦しましたが...平和が訪れ今やアメリカにも並ぶ先進国となりました。

圭介

アメリカと仲良くしてるのか...!?

沙苗

アメリカどころか...ロシア、中華民国(現代の中国)といった大国とも友好的な関係を築こうとしています。

圭介

それは...

沙苗

やはり...残念ですか...?

圭介

いや...日本が負けると聞いた時は...正直信じれなかったし...信じたくなかった。でも、敗戦して...世界に躍り出るような日本が成り立つのであれば...

曾お祖父さんは嬉しそうに、なおかつ悲しそうに片目から涙を流す。

圭介

...俺、もう行くよ。

沙苗

えっ...

圭介

これから俺は戦争に向かうんだ。

沙苗

...もしかして圭介さんのいる部隊って...

圭介

神風特別攻撃隊

沙苗

神風特攻隊...それって...

圭介

あぁ。特別攻撃を実施する。部隊だ。

圭介

時間もないし...そろそろ行くよ。

曾お祖父さんが私に写真を返し去ろうとする。

沙苗

あの!待って!

圭介

まだ何か...?

沙苗

生きてください...。

圭介

えっ...

沙苗

絶対に...簡単に死のうだなんて考えないでください!

圭介

...それは無理だ...

沙苗

えっ...

圭介

俺は今日...未来を知ってしまった。そんな人間が...いつまでも生きていていいとは思わない...

圭介

それに...

圭介

国の為に死ぬなら...

圭介

本望だ。

沙苗

...

圭介

それじゃあ...元気で。

曾お祖父さんはその場から去っていく。

私は再び写真を見つめる。

写真には涙が落ちる。

沙苗

うぅ...お爺ちゃん...

私は全身の力が抜けるかのようにその場に座りこみ目を閉じる。

1945年 3月17日 太平洋上空。

圭介

うぅ...クソ...

俺はゼロ戦を操縦しながら肩からの出血を抑える。

まさに、アメリカ海軍との戦闘中だ。

アメリカ海軍の空母は対空機銃を乱射してくる。

圭介

残ったのは...俺だけか...うぅ...

俺は燃料を見る。

圭介

帰り分の燃料は...ない...か...

圭介

覚悟しろ...クソ野郎...

俺は操縦桿を倒し真上からアメリカ海軍の空母に突っ込む。

圭介

俺の先祖とか言っていたあの女の子は...

圭介

お前らが日本に勝つとか言っていた...

圭介

だが!俺はそんなこと最後まで信じない!

圭介

くたばれクソアメリカ野郎ども!

圭介

天皇陛下!

圭介

ばんざーい!!

アメリカ海軍の空母に1機のゼロ戦が特攻する。ゼロ戦は空母の甲板で木っ端微塵に爆発し爆発が空母の艦載機に誘爆する。

空母は大規模な爆発を起こし海にひっくり返る。

この時の、アメリカ海軍の空母の死者は乗組員の9割以上となった。

私はゆっくり体を起こす。

沙苗

ここは...あの神社...

私の周りには教科書とノートが散乱していた。

沙苗

私...

頭がジーンと痛む。

沙苗

曾お祖父さん...

私は手に握っていた曾お祖父さんの写真を見つめる。

しかし、写真が違っていた。3人の写真ではなく曾お祖父さん1人の写真だった。

沙苗

えっ...

沙苗

取られた日は...1945年...3月10日...

私は写真の右下の折り目を気にして写真の裏を見る。

沙苗

えっ...

沙苗

これって...

そこには、鉛筆で書かれた文字が並んでいた。

圭介

『君に出会えてよかったよ。あの後俺は我が子を授かった。この子が...本当に未来に生きると考えると胸が温かくなる。今度もし、俺がそっちの世界に迷った時は...』

圭介

『平和で美しい我らの日本国を案内してくれよ。』

っと書かれていた。私は再び写真を見つめる。

メッセージを見てから、写真の曾お祖父さんが笑っているように思えた。

沙苗

曾お祖父さん...

沙苗

国のために戦ってくれて...

沙苗

ありがとう...

沙苗

私達の時代までこの国を継承してくれて...

ありがとう...

私は写真をソッとポケットに入れ...

鳥居をくぐるのであった。

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