友達の「さーちゃん」

それは　ある日のこと。

とある一家が　引っ越しをしたことにより、

その家族全員の運命が

大きく変わってしまったー。

すみれの部屋

すみれは母に相談した。

数日後

同時刻　母親と、その知人

ガタン

ドカン！

ミシミシ　ミシ

別の日

火を止め、吹きこぼれは最低限で済んだ。

すみれの自室

数年後

数日後

バタン

ドン

すみれの母の真後ろにあった本棚が、突然倒れた。

確かに、私の母にとって 死が救いなのかもしれない。

でも…

ドンドンドンドン

警官の大きな声。

その後、私は意識を失い病院へ緊急搬送されたらしい。

私の体内に残っていたクスリの成分が原因で母親は犯罪者と見なされ、私とは離れて暮らすことになりそうだ。

どうやら、私と違う病院に運ばれた母親は、勾留する前に、精神病棟に入院して治療をするらしい。

母親の親戚はほぼ絶縁状態だ。

数年前に出ていってしまった父親も、新しい家庭があると風の噂で聞いていた。

私が唯一気がかりだったのは

さーちゃんの存在だった。

そう病院に言うと、外出一時許可を貰うことができた。

今の母親名義の家は、いずれ競売にかけられることになるそうだ。

病院から、一人だけ付添の人が来たが、私が一人だけで自分の部屋に行きたい、と言ったら察してくれ、一人にしてくれた。

長く彼女と一緒にいたせいだろうか。

まるで、自分の姉妹のように思っている。

姿は見えないし、返事もない。

さーちゃんは、私の部屋の押入れの隅っこで、

体育座りをしていた。

私は、今まで

さーちゃんに隠していた事実がある。

隠してきた秘密を、

ある日　偶然知った

さーちゃんの真実を、

本人に伝えることにした。

to be continued...