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あの日以来、五条の態度は目に見えて変わった。廊下ですれ違えば必ず足を止めて話しかけ、任務の打ち合わせでも何かと星乃の隣を確保する。
今日は、京都校から庵歌姫先輩が任務の打ち合わせで、東京校に来ている。
庵歌姫
星乃 絵梨
五条悟
五条悟
庵歌姫
庵歌姫
五条悟
歌姫先輩が、走って私に抱き付く。 相変わらず、優しくて大好きな先輩。 私も、歌姫先輩を抱き返すと五条は、 凄くムッとした顔をしていた。 その五条の顔を見て、私は苦笑した。
星乃 絵梨
星乃 絵梨
資料室で書類を探していた星乃の背後から声が落ちてきた。
五条悟
振り向く前に、ひょいと高い棚の上のファイルを取って差し出される。
五条悟
星乃 絵梨
星乃 絵梨
五条はそのまま星乃の隣にしゃがみ込み、ファイルを机に置いた。
距離が——近い。 肩が触れそうで、呼吸も感じる距離。
五条悟
星乃 絵梨
星乃 絵梨
五条悟
五条悟
五条悟
星乃 絵梨
星乃 絵梨
低く落とされた声に、星乃の心臓が跳ねる。
笑いながら、五条の指先が星乃の頬に触れた。ほんの軽いタッチなのに、熱が一気に顔に集まる。
驚く星乃をよそに、五条は軽く頬を撫でてから立ち上がった。
五条悟
星乃 絵梨
振り返ることもなく去っていく背中を、星乃は耳まで赤くして見送った。 胸の奥で、何かが静かに、でも確実に加速している。
五条悟
あの日、星乃の赤い顔と震える声を思い出すたび、胸の奥が熱くなる。
気づいてしまったら、もう駄目だった。 歩く姿、髪を結ぶ仕草、何気ない瞬間まで——全部が可愛い。 書類を抱えて小走りに廊下を渡ってくるだけで、「あ、今日も元気そうだな」って思うし、 訓練場で額に汗を光らせているのを見たら、拭いてやりたくなる。
五条悟
もう完全に、可愛くて仕方がない。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
悠二の声に、はっとして我に帰る。 そうだった。今、生徒達と体術の訓練中 だった。集中しないと…駄目だ。
五条悟
五条悟
五条は、生徒の虎杖悠二と訓練を始める。 訓練を始めた頃、ちょうど良いタイミング で、星乃が資料を抱えて廊下を歩いていた。
星乃 絵梨
星乃 絵梨
伏黒恵
悟と生徒の虎杖悠仁の訓練を窓を開けて見ていたら、木陰で休んでいたもう1人の生徒 伏黒恵が、星乃の元へやって来た。
星乃 絵梨
星乃 絵梨
伏黒恵
伏黒恵
伏黒恵
星乃 絵梨
伏黒恵
星乃 絵梨
星乃 絵梨
伏黒恵
伏黒恵
伏黒恵
星乃 絵梨
伏黒恵
星乃 絵梨
星乃 絵梨
伏黒は、星乃と話して、五条が好きだと確信 したようで、匂わせた言葉を発して訓練に 戻って行った。星乃は、赤面をして、伏黒を 呼び止めたが、振り向きはしなかった。
家入硝子
背後から呆れた声が降ってくる。振り向くと硝子が腕を組んで立っていた。
五条悟
家入硝子
五条悟
家入硝子
家入硝子
五条は咳払いをして誤魔化そうとするが、硝子は容赦ない。
家入硝子
五条悟
家入硝子
家入硝子
五条悟
家入硝子
五条悟
心の中で苦笑しながらも、視線はまた星乃を追っていた。星乃は、笑いながら補助監督と任務の打ち合わせをしていた。
五条悟
星乃を「慣らす」なんて、半分はからかいのつもりだった。 どう反応するか試すのは面白かったし、 初恋再熱みたいなシチュエーションに、自分でもちょっとハイになっていたのは否定できない。
でも、それは本物の“好き”なのか——何度か自分に問いかけた。 答えは、まだふわふわとした霧の中にあった。