TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

⚠️注意⚠️

1.薬物乱用の描写が入ります。 2.自殺の描写が入ります。 3.浮気等の描写が入ります。 4.物語の内容の引用はおやめ下さい。 5.他者の不快に思うコメント等はおやめ下さい。 (かなり厨二病チックです…w)

初心者が書いています。 暖かい目で見てくださると幸いです。

もう、疲れた。

ヒュォォォオ…

冷たい風が頬をなぞる。

季節は冬。

新堂

はぁ、

溜め息をつく俺は今、

会社のビルの屋上に立っている

新堂

もう、いっその事

新堂

死んじゃったら楽なんだろうな。

新堂

こんな最悪な人生

新堂

ここで終わりにした方が
きっと楽だ。

フェンスを飛び越えて下を見る

新堂

たか、、、、

ヒュォォォオ…

再び冷たい風が吹く。

すると、ふと後ろから声がした。

???

ねぇ、貴方

???

???

「ひとり?」

5歳の頃

祖母

〇〇ちゃん?

祖母

今日から〇〇ちゃんは
ばぁばのお家で暮らすのよ。

新堂

なんで?

新堂

パパは?ママは?

祖母

あのね、〇〇ちゃん…

祖母

落ち着いて聞いて欲しいんだけど

祖母

〇〇ちゃんのパパとママは

死んじゃったのよ。

突然の事だった。

両親は道路に飛び出した子供を 2人がかりで庇ったそうだ。

幸い、子供に怪我は無かったらしい。

18歳の頃

俺は彼女が出来た。

美人で頭が良くてスポーツ万能。

でも「浮気性」なんて 良くない噂も流れているが

俺はそんなの気にしない。

いつも彼女が1番で

彼女が大好きだったから。

初めて出来た想い人だった。

恵美

〇〇君!

恵美

あの兎のぬいぐるみ欲しいなぁ…

新堂

いいよ、買ってあげる

恵美

やったぁ!
〇〇君『かっこいい』!

心地よかった。

彼女といると。

特にいつも言う 「かっこいい」

その言葉を自分に向けられていると 思うととても気分が良かった。

だからずっと優先してきた。

友人

なぁ!新堂!

友人

今日帰りにカラオケ行かねぇ?

新堂

いや、ごめん、彼女と帰るわ

友人

そっか、じゃあまたな!

そう、ずっと。

いつだって彼女を優先してきた。

それなのに…

キャハハハハッ

新堂

?恵美…?

恵美

ねぇー、

恵美

△△くぅん

恵美

今日はどこに行くのー?

友人

今日は恵美の好きな唐揚げ
食べに行こうぜ!

恵美

やったぁ!

恵美

△△君『かっこいい』!

衝撃だった。

信頼していた友人が、恋人が、

こんなにあっさり居なくなるなんて…

思ってもいなかった。

25歳(現在)

俺は社会人になった。

過去のことを忘れて

もっと楽に暮らせると思ってた。

新堂

(カタカタカタカタ)

新堂

(カタカタカタカタカタカタ)

後輩

先輩、、
少しお時間よろしいですか?

新堂

ん?あぁ、、、

後輩

ここなんですけど…

新堂

あぁ、これは〜〜〜〜〜〜

今まで過去のことは

すんなり忘れられると思っていた。

でも、今もずっと

彼女の事が頭をよぎる。

後輩

ありがとうございます!

後輩

やっぱ先輩、

後輩

『かっこいい』ですね!

新堂

(ビクッ)

焦る。

その言葉を聞くと。

とても不愉快で、それでいて

とても心地が良かった。

新堂

(昔の想い人を忘れられないとか、)

新堂

(遂に終わってんなぁ、俺も。)

ヒュォォォオ…

再び冷たい風が吹く。

すると後ろから

???

ねぇ、貴方

???

???

『ひとり?』

ゆっくりと後ろを振り返る。

振り返った先に見えたのは

髪の長い小さな女の子が立っている 光景だった。

新堂

(ガキんちょかよ…)

なんでこんな小さい女の子が 社畜の溜まり場である 会社なんかに居るのだろうか。

…まぁ、 一旦その疑問は置いておいて、

見られながら飛び降りるなんて

変人でもない限りなかなか出来ないので 仕方なく話しかけることにした。

新堂

…ねぇ、君?

新堂

なんでここにいるの?

新堂

ここは学校や公園じゃないよ?

???

分かってるわ。

新堂

はぁ…

俺は少々呆れ気味で応答した。

???

そんなところで何をしているの?

???

もしかして飛び降り?

???

奇遇ね、私もなの。

俺が声を出す隙も与えないような スピードで

一方的に喋り続けた少女は

???

これも何かの縁だし、

???

死ぬ前に一度、
貴方が死を決断した理由を
聞かせてもらえるかしら?

新堂

(ズケズケとプライベートに
侵入しやがって)

新堂

(でも…)

新堂

(どうせここで終わりの人生だ。)

新堂

(最期に誰かに話したって
バチは当たらないだろう。)

そう思った俺は

最期に自分の人生を語った。

新堂

〜〜〜〜で、

新堂

家族もいない、恋人もいない、

新堂

挙句の果てに
いつまで経っても恋人が忘れられない
メンヘラ気質を持ち合わせた俺は

新堂

ほんと、何やってんだろーなーって

新堂

自分の人生つまんなくなってきて

新堂

今に至るって訳。

新堂

ガキんちょにはまだ早かったか、
この類の話は。

と、全て話し終えた後で

酒があれば良いつまみになったと 少し後悔した。

???

…いいえ、
良い話を聞かせてもらったわ。

…こんな話の何処がいいのだろう。

???

そういえば私いま、
あなたに必要だと思われる物を
持っているの。

???

良かったらいる?

???

この薬はね、

???

『過去の大切な人を
忘れることができる薬なの。』

新堂

は?

???

安心して、お金は強要しないわ。

と言いながら

少女はカプセル錠の薬をチラつかせてきた

新堂

(うわ、)

今の時代、 こんなに小さな子供にも こんな事をやらせるのか……

新堂

残念だがいらないね。

新堂

俺はもう死ぬんだ。

新堂

誰にも気付かれずに、

新堂

静かに死ぬ。

新堂

ここから、

新堂

新堂

飛び降りて

???

そう。

???

じゃあ、一応持っておいて。

???

いつか必要になるから。
きっと。

???

そして今日は帰りなさい。

新堂

何故だ?
今更引き返すつもりなんて
1ミリもー((

???

下をご覧なさい。

ザワザワザワ

下を見るとそこには、

大きな人集りができていた。

???

…こんな状態で、飛び降りるの?

???

そしたらニュースになるわよ。

???

果たしてそれはあなたの望んでいる
『静かに死ぬ』
という事なのかしら?

新堂

チッ…

俺は小さく舌打ちをして フェンスを飛び越えた。

目の前にはいつの間にか 少女が居なくなっている。

新堂

はぁ、

俺は歩き出した。

------少女に貰った カプセルの錠剤を握って。

loading

この作品はいかがでしたか?

0

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚