彼はいつもどこかふわふわしてた。
なんか無気力で、ぼーっとしてて、
うさぎみたいなクラゲだった。
そんな雰囲気の人が頭良くて、
テストの順位はいつも学年1位で
剣道部で部長だって知ったら、
きっと世界が壊れるほど驚くんじゃないかなって思ってる。
そんな先輩が私は好きだ。
だって寝言が可愛いから。
「ただそれだけ?」
って思うかもしれないけど、
それだけじゃないんだよ?
容姿端麗で生徒会長で運動神経抜群でって、
お昼休みに屋上でずーっと寝てて、
なんか愛おしくて。
で先輩が寝てるの知ってるのって、
私だけなの!!!
そういう秘密ってなんかワクワクして、
ドキドキで、
特別感があって....!!!
それもあって、好きになっちゃったのかも.....
新
もう食えん......
若菜
....今日はなんかを食べる夢か....
新
......ふにゃの手料理美味すぎりゅ.....
若菜
ふにゃの手料理ね.....
若菜
ふにゃ!?
「ふにゃ」って誰!?!?
やっぱ先輩彼女いるのかな?
え、彼女とか?嫌だ嫌だ!!!
でも先輩は、
イケメンだし、勉強もできるし!
そりゃあモテちゃうか.....
新
ふにゃぁすき......
「ふにゃ」って誰だよーーー!!!!
キンコーンカーンコーン
新
んっ.....
新先輩が私はムクっと起き上がった。
新
早く教室戻れよ、若菜
若菜
は、はいっ!!!
厳しい一言のようだが、
新先輩にとったら、
思いやりのある優しい一言をもらえた。