それでも

俺には姉がいた。

我儘でうるさい。

そんな姉だった。

俺が15の時に家を出て行ったきり全く会ってなかった。

俺が26になった時

そんな姉に

葬式で再会した。

事故で亡くなった姉を見て 悲しくも嬉しくもなかった。

母はかなり慌てている様子で俺を引っ張った。

母のそんな姿に違和感を思いながらも着いて行った。

母に連れてこられた部屋には10歳程の男の子がいた。

何ヶ所か痣があって、

何かに怯えている様な子だった。

話を聞くと姉には子供がいたらしく。 家を出て行ったのも子供が出来てしまったからだったそう。

結婚はしてなかった為、男には逃げらたらしい。

放っておけなかった。

姉の事だ、きっと子供にも迷惑かけただろう。

青くんも我慢させられることが多かっただろう。

この日を境に青と俺は

家族になった。

あれから5年がたった。

青はもう15歳だ。

俺の仕事が忙しく家事は青がしてくれる。

本当に助かる

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

お前はそこら辺に湧いてるJKか

うるさい奴らが来た。

なんだか幸せって胸を張って言えないけど。

それでも生きていけるって、青に教わった気がした。