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そう、あれは私が4年生だった頃に、好きな男の子がいた。

好きになったきっかけは単純で、分からなかった問題を当てられて戸惑っている時に、後ろに座ってた林田くんって男の子がコソッと正解を教えてくれたことだった。

それが私の初恋で、友人が居なかった私は少女漫画を教科書にして、林田くんに振り向いて貰えるように頑張った

しかし、少女漫画のヒロインは、現実とは違い、ヒロインは最初から可愛くて、愛嬌もあって、私には無いものが沢山あった。

なので、私が告白しても見事に惨敗してしまった

その時に、彼はこう言っていた

林田くん

一緒に勉強が出来る子がタイプなんだよね

私は一瞬その言葉の意味がわからず、焦りながら口を開いた

理子(小4)

待ってよ、私勉強は出来ないけど、嫌いじゃないよ。

理子(小4)

だから

林田くん

いや、あのね。勉強が出来ない人と勉強しても意味無いじゃん

理子(小4)

どういうこと?

林田くん

一緒に勉強しても、宮條さん分からないでしょ?

林田くん

それで、俺の勉強する時間が削れるじゃん

理子(小4)

……じゃあ、私が頭が良くなったらまた、考え直してくれる??

林田くん

うん、それならまだ考えてもいいか

雪華

ちょっとお待ちになって??

理子

どしたの??まだ途中だけど

舞紗

その林田ってヤツ何様??

雪華

腸が煮えくり返ってもう蒸発しそうですわ

理子

まだまだ胸糞は続くよ〜

雪華

続けて下さる?

理子

はいはーい

そして私は少しでも彼の学力に近付くように、自分の睡眠時間を削れる限り削って、小学四年生ではじめてエナドリの味を知った

私は頭が良くなるというのはどういうことなのかというのが分からなかったので、教科の中で1番マシだった算数の勉強を中心に行い、算数オリンピックに出場した。

また、彼の得意な教科も算数だったこともあり、彼の好きな教科なら、私がどれだけ勉強をしたかを分かってくれるとどこかで期待していた

そして、努力の結果算数オリンピックに優勝し、これで林田くんも私のことを見てくれると安心し、再び彼に告白した

しかし、二言で断られてしまったのだ。

彼は最後に私にこう言い、私から逃げていった

林田くん

お前怖いよ

理子

以上が私の悲しい悲しい初恋でしたとさ。

理子

めでたしめでたし

舞紗

どこがめでたいんじゃどこが

雪華

そんな下郎と付き合わなくて逆に良かったですわよ理子ちゃん!!

雪華

というか、女の子に対して『お前』と呼ぶ時点でダメ男ですわ!!

理子

まぁ、彼のおかげで勉強が好きになって、そこからは学年トップキープ出来てんだけどね。好きになる前は本当に50点が最高得点だったから

雪華

頑張りましたわね理子ちゃん!!

雪華

私がヨシヨシして差しあげますわ!!

理子

学校でもそのキャラでいけばいーのに

雪華

さらに怖がられちゃいますわ

雪華

嫌ですわよ?これ以上嫌われるの

舞紗

嫌われてるんじゃなくて、多分恐れられてるんだよね。

理子

しかも身長高いしね〜

雪華

怖がられるのも嫌ですわ!

理子

ってゆーかさ、お嬢って女の子も好きじゃなかった?

雪華

女の子もというより、好きになるのに性別は特に気にしない主義ですわ。

理子

ならさ〜、かなっちは?

雪華

叶奏?

雪華

確かにとても良くしてくださるけど、何故叶奏なんですの?

理子

かなっちってさ、お嬢にめーっちゃ甘いじゃん

舞紗

確かに叶奏ちゃんって、ちょっと尖ってるけど、雪華ちゃんには甘いよね

雪華

そうなんですの?

理子

そうそう、まぁその絡みとかあったら色々聞かせてよ〜

雪華

え、ええ。

雪華

話戻しますけど、理子ちゃんを振るなんていい度胸ですわね

理子

この前、ネサフしてたら男の人は自分よりも劣っている女を好む習性があるっていう研究資料があったよ

舞紗

そうなの?なんでなんだろ

理子

プライドが邪魔すんじゃない?

雪華

プライドねぇ

理子

まぁ人によるけど自分が優位に立ちたいんじゃない?

舞紗

それか、まだ昔の考えが残ってたりとか

雪華

昭和では、亭主関白が当たり前で父親の権利が強いと言いますものね

舞紗

まさに男尊女卑だったね

理子

今は女尊男卑のイメージが強いかなぁ〜

雪華

確かに、出会い系アプリでも男性は有料のパターンが多いと聞きましたわ

理子

確かに女性の方が所得は無いけどさぁ、だいたいデートのご飯代は男が奢るもんってなっちゃってるから、男性の金銭面もヤバいよね

舞紗

本当に男女共に生き辛い世の中だよ

彼女達が深いため息をつくと、舞紗と雪華のメールの通知が鳴り、2人はスマホの液晶画面をなぞる

どうやら、ダブルデートをしていた4人がこちらに来るらしい

3人は、デートのことを深掘りしてやろうと思いながら、再び菓子に手を伸ばした。

我らは半人前である

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コメント

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わお、、、、見事なまでにクソ男だなおい…理子ちゃんよく頑張ったね!続き楽しみに待ってます!これからも頑張ってください!

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