皇千ト
ん…眠れない…
星喰左手
ぐぅぐぅ…
皇千ト
…っ(泣くな…泣いちゃダメだ…)
分かっているのにどんどん溢れ出す涙
星喰右手
…千ト、大丈夫…では無いですね此方へいらっしゃい
皇千ト
右手くん…っ…うん
皇千ト
うっ、…っヒグッ…
星喰右手
千ト
何かを堪える様にしゃくり上げながら涙を流す小さな我が主人を私は少し思案した後優しく両手を広げ待つ
皇千ト
め、めてくぅ…
星喰右手
はい、私はここに居ますよ…よしよし…
皇千ト
2人は…僕のこと捨てないよね…?っ
星喰右手
怖い夢でも見てしまったのですか?…可哀想に…大丈夫、私達はナイトアウル…ずっと大切な仲間であり友人ですから
千トが泣いた時は精神的ストレスが限界に達している証拠私は優しく身体を抱き上げ自分の膝に乗せるとゆっくり揺れる
皇千ト
ごめんね…ごめんね…迷惑かけてっ…
星喰右手
迷惑なんかではありません、むしろもっと頼ってください…その為に私達は居るのだから…
暫くゆらゆらと、優しく揺れて居ると耳に届く引き付けが段々と小さくなり次第に千トの私に回した手がダラっと落ちる
星喰右手
千ト…何を悩んでいるのですか…私達には言えないのですか?私達は…どんな千トも受け入れてあげるのに
皇千ト
……めてくん、、ゆんでくん、、さよなら
星喰右手
…!!(ゾクッ)
星喰右手
(なんだ…今の寝言…漠然とした恐怖…近々何かを失うそんな予感…)
この時…私達は知らなかった、千トの体は…脳は徐々に確実に死に近づいて 居る事…
星喰右手
……左手
星喰左手
ん…
星喰右手
夜中にごめんなさい…少し付き合ってくれませんか
星喰左手
…ん、分かった千トは
星喰右手
先程まで悪夢で泣きじゃくっていたので寝かしつけしました。恐らく朝まで熟睡かとそれまでには戻れます
星喰左手
おっけ、兄貴寒いから上着着ろよ風邪引くぜ
星喰右手
ありがとうございます😊
自宅マンションから徒歩5分の静かな 公園
星喰右手
左手、寒いでしょうこれどうぞ
星喰左手
あったけー…貰うわ
星喰左手
(寒さを庇う様に身を寄せ合って兄貴と2人温かいココアを口に運ぶ…眠気すら吹っ飛ぶ寒空の下喉から胃…体がじんわり温まるのを感じながら話を振った)
星喰右手
…
星喰左手
んで…兄貴どうしたんだ
星喰右手
えぇ…千トが寝言で右手くん左手くん…さよならって言って居たのがどうしても不安で
星喰左手
…今までにないな、寝言っつーか…なんか嫌な予感しかしねぇ、何か千トのやつ俺らに隠し事してんな
星喰右手
左手も…そう思いますか
星喰左手
何となくな…勘だけど
星喰右手
…読心出来れば
星喰左手
千トの体調気をつけてやるしかねぇか
星喰右手
読心は極力使わせない様にしましょう
星喰左手
うん、その方がいい
星喰右手
すみません…夜中に
星喰左手
いや、兄貴の不安は分かってるから…取り敢えず戻ろうぜ
星喰右手
はい