青い目の人形

パパの手の上には、可愛い お人形が座っている。

目が青くてドレスのデザインも 可愛く作ってあって、

１体しか無かったけれど、

私達双子は仲良くその人形で 遊んでいた。

それからというもの、 私達は

寝る時もベッドの真ん中に置いて 青ちゃんを誰よりも

大切にしていた。

数日後

ガチャ。

二人共、笑顔が消えている。

その頃の私は、まだ幼く 心臓病の意味が分からなかった。

その夜、私は誰もいない静かな部屋で 青ちゃんに喋りかけた。

私は泣き疲れて寝てしまった。

グスン…

リビングから聞こえてくる、 パパとママの泣き声。

私の意識は、そこで途切れた。

次、目が覚めた時は

私は手に携帯を握っていた。

その時。

プルルルルルル…

ピッ。

翌日

翌日

肌寒い風に揺られて なびくカーテン。

立ち上がったその瞬間。

ムギュ。

何かを踏んだ。

足元を確認してみると…

そこにあったのは…

青ちゃんだった。

青い目でこちらを じっと見つめている。

その時。

青ちゃんが ズリズリと這い寄ってきた。