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夜なのに明るい空を指さして
俺は君と笑った
優成
雫玖
雫玖
優成
中学生になって初めて
2人だけで行って良いと 許可がおりて
着せてもらったという浴衣と
少し 切りすぎてしまったらしい前髪と
空に広がる大きな華と
オレンジとか赤とか とにかく様々な色の出店の灯りと
俺は君の 少し潤んだ瞳、嬉しそうな横顔に
いつの間にか
雫玖
優成
雫玖
雫玖
雫玖
優成
優成
雫玖
小指を なんでもないように差し出す君
優成
花火と出店の灯りと
それからこの熱気を
俺の頬が熱い理由にしては ズルいのだろうか
雫玖
優成
照れ隠しで 勢い良く絡めた俺の小指は
やっぱり少し熱くって
君の小指は 俺がどうにかなってしまう程
ふに、と柔らかかった
雫玖
雫玖
雫玖
優成
雫玖
雫玖
優成
今この瞬間を どうか永遠のものにしてほしいと
絡ませた小指を見て 2人で笑いながら
俺はただ
雫玖の笑顔が見ていたくて
そっと、少しだけ
小指に力を込めた
暑い空気が
冷房の風に巻取られて離れてく
このなんとも言えない心地も 今日で2週間を超えた
その前までは 冷たい空気と暖房だったけれど
当たり前だった 君の隣を歩く時間は
いつの間にか
高校帰りに
君に会いに行く時間へと 変わっていた
優成
雫玖
雫玖
優成
雫玖
優成
雫玖
雫玖
優成
あの頃は
こんなふうに悲しそうに 笑ったりなんかしなかった
優成
雫玖
雫玖
優成
雫玖
優成
雫玖
雫玖
優成
元気なんて嘘なのだと
知っていながら 笑顔を返してしまう俺は
やっぱりまだまだ子供なのだろう
雫玖
優成
雫玖
優成
優成
雫玖
優成
雫玖
雫玖
優成
雫玖
雫玖
優成
優成
雫玖
雫玖
雫玖
雫玖
優成
雫玖
優成
優成
雫玖
・ ・ ・
外に出ると
ウザったいくらいの熱気が 身体に纏わり付く
優成
最近、雫玖の様子を見ていて思う
毎日会いに行っていたからわかる
優成
少しずつ、少しずつ
雫玖に巣食うナニかが 雫玖を蝕んでいるようで
泣き出したいほど
それが怖くて、痛くて
そして
こんなにも雫玖の事が好きなのに
それを言葉に出来ない自分も 雫玖を助けてやれない事も
全てがもどかしかった