水野
すみませんね。こんな夜に。
警官として取り締まりをしていた水野は老夫婦のスピード違反の可能性を感じ車をストップさせた。
老人
私は何かやりましたか?
水野
スピード違反です。ここの制限速度を大幅にこしていました。
老人
おまわりさん。それはありませんよ
水野
あなたはおおよそ時速65kmで走っていました。
老人
そ、そんな!スピード違反はしていないです…必ず制限速度は守っていました。制限速度は。
淡々と説明をする水野に老人の夫は本当に心から否定しているように思えた。少なくとも故意は無いと思われる
水野
わかりました。少しお待ちを
鈴木
先輩…多分飲酒運転でしょ?このお二人は…(小声)
部下の鈴木が声をかける。
水野
そうだな。調べてもらえるか?
鈴木
はい。お任せを
鈴木
せ、先輩。飲酒運転ではなかったです。基準値以下でした。
水野
そうか。なら何があったのか詳しく聞いてみよう
水野
すみません。お待たせして。
老人
えぇ。私は無実とわかりました?
水野
いえ。もう少しお話を聞かせて下さい。
鈴木
あなたはどこからここまで来ましたか?
老人
確かあそこの道から…
鈴木
わかりました。
鈴木
国道156号線ですね
鈴木はメモを取るふりをするが来た方向など一切興味などない。スピードの質問に持ち込む前振りに過ぎない
水野
ではあなたは何kmで走っていました?覚えてます?
本題に入る
老人
ピッタリ65kmで走っていました。
すると老人は堂々と一切ためらわずに65kmといった
水野
ん?
水野
ここの制限速度は40kmです。
老人
違うでしょう。
老人
ほ、ほら。あそこに時速65kmでって書いています。あのあおい標識を見て下さいな。
水野
ん?青?
鈴木
先輩!あ、あれって国道65号線を表す標識では?
水野
なるほど。
水野は状況を一瞬で把握した
老人は国道65号線の標識を制限速度の標識と勘違いしていたらしい。
水野
あの青い標識は制限速度ではなく国道の標識です。以後気をつけてくださいね。
鈴木
とりあえずスピード違反で免許証を減点します。標識の意味は理解してくださいね
鈴木が作業をしている間に水野はふと気になったことを聞いてみた
水野
あれ?助手席にいる女性はなぜ寝ているのですか?顔色が悪いですよ?
老人
あぁ。あそこに差し掛かったあたりから眠ってしまったんです。
といって国道156号線をさした
次の瞬間に水野は言葉を失った
鈴木
先輩?あの女性と同じくらい顔色が悪いですよ?どうかしました?
uni
読んでくださりありがとうございます
uni
uniです
uni
ここからは解説となりますので答えを知らなくない方は本編はお戻りください
uni
では解説と行きます
uni
この話は老人が制限速度の標識と国道の標識を勘違いしてスピード違反をしたと言う話です
uni
老人は国道65号線の標識を制限速度と勘違いした。
uni
イコール老人は国道156号線の標識も制限速度と勘違いしたのです。国道の標識は全て同じ形なので…
uni
つまり、
老人は国道156号線を時速156kmで走っていた
uni
ということになります
uni
そんな爆速で走れば女性は気絶してしまいます
uni
幽霊とかの怖さではなくまた違った怖さがあったと思います。
uni
楽しんで頂けたのなら幸いです
uni
また次もよろしくお願いします