TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
青春物語(mmntr参加型)

青春物語(mmntr参加型)

「青春物語(mmntr参加型)」のメインビジュアル

4

3話 出会い(後編)【🌈🌸】

♥

15

2024年04月03日

シェアするシェアする
報告する

聞こえてる?

そう書いてある紙を見て私はハッと彼の顔を見る。

こちらに気づいたのか、優しく微笑んでいる。

優しい顔だ。

あい🌈🌸

あ、いや、聞こえない…です

咄嗟に声が出てしまった。

なんだかこの人は大丈夫な気がして…信頼出来る気がして。

あい🌈🌸

一応…ゆっくりだったら分かるんですけど…

彼が次の文を書こうとしている途中、私はそう声を出した。

流石にずっと筆談で会話するのは申し訳ないし…

大変だろうし。

すると彼はパッと目を見開き興味津々と言うように身を乗り出してくる。

hr🥽

分かんの?!

あい🌈🌸

い、一応…笑

そう返すと彼は目を輝かせこういってくれる。

『すんげーね!』

嬉しかった。

誰にも褒められたことなんてない。

それが当たり前だと思われていたから。

私は嬉しくなって思わず笑みが零れた。

思わず会話が弾んでしまって、ずいぶんと話してしまっていたようだ。

辺りは少し暗く、どよめんでいる。

hr🥽

ごめん引き止めちゃって…

あい🌈🌸

全然w私も楽しかったですし!

彼はまた微笑んでくれる。

さっきと同じ顔だ。

hr🥽

…あ、そういえば俺春田明人!君は?

あい🌈🌸

桃瀬あいなです!

hr🥽

桃瀬さんか!

あい🌈🌸

良かったらあいって呼んでください!笑

どうやらこの人は明人さんと言うらしい。

確かに…そう言われたら明人って感じがする気もする。

hr🥽

あい…いいねあい!笑

hr🥽

桃瀬さんより呼びやすいわw

あい🌈🌸

明人さん多分堅苦しいの苦手でしょう?笑

あい🌈🌸

なんかそんな気がしますw

明人さんは大正解とでも言うように笑ってこう続けた。

hr🥽

俺みんなからはるてぃーって呼ばれてんのね

hr🥽

良かったらあいもはるてぃーって呼んで?

あい🌈🌸

はるてぃー…さん?

hr🥽

はるてぃーでいいよw

あい🌈🌸

いやいや…流石に先輩呼び捨ては…

流石に…と断るとはるてぃーさんは拗ねたように頬を膨らます。

…いや、わかりやすいな。

もんもんとしていると急にはるてぃーさんがハッとしたような顔をした。

嫌な予感がする。

hr🥽

あ〜あ…俺堅苦しいの苦手だなぁ

あい🌈🌸

う‪”‬

どうやらさっきの一言が墓穴を掘っていたようだ。

あい🌈🌸

あーもう!分かりましたよ!!

あい🌈🌸

はるてぃー…

hr🥽

よし!笑

すごい違和感がある。

先輩呼び捨てなんてしたことがない。

あい🌈🌸

うぅ〜…

あい🌈🌸

やっぱはるてぃーくんでもいいですか…?

hr🥽

ん〜…まあいいだろう

じとーっと見つめるとはるてぃーさ…くんは嬉しそうに笑っている。

…まあ…嬉しそうだからいっか。

hr🥽

敬語も外してね

あい🌈🌸

分かりましたよ…

あい🌈🌸

って、ちょ?!

hr🥽

へへw

前言撤回。

これは嬉し笑いじゃない。

悪い笑いだ。

あい🌈🌸

そういやどうしたん?

hr🥽

え?何が

あい🌈🌸

私のこと引き止めてたやんか

そういえば。

と、思い出し私ははるてぃーくんに聞いてみる。

あれもこれも全部元ははるてぃーくんが私を引き止めたとこから始まった。

hr🥽

あー…いや、雨の中突っ走ろうとしてた人がいたから咄嗟に…

あい🌈🌸

…えへ笑

hr🥽

えへじゃねぇよ!笑

あい🌈🌸

だって傘わすれちゃったんやもん!!

hr🥽

何してんだよw

あい🌈🌸

テレビは晴れ説推してたよ!!

hr🥽

70%雨だったわw

あい🌈🌸

…残りの30%に掛けてきたの!

何してんだよwと2回目のツッコミをもらい私もつられて笑う。

あい🌈🌸

傘買おうと思ってコンビニまで走るつもりだったんよね笑

hr🥽

なるほどな笑

あい🌈🌸

んま〜…雨も弱くなってきたし好都合だったかも!

あい🌈🌸

止めてくれてありがとねw

hr🥽

さすが俺〜笑

あい🌈🌸

調子乗るな!笑

思い返せば思い返すほど懐かしい。

出会ったのはほんの数ヶ月前の話なのにもっと前から出会っていた気がする。

キーンコーンカーンコーン

思い返しているうちにどうやら授業が終わったようだ。

内容なんてほぼ覚えてないが…まぁ大丈夫だろう。

それより今はこっちの方が大事だ。

帰りの挨拶を済ませると、

私はそそくさと‪”‬ある教室‪”‬へと向かった。

ガララララ

「はるてぃーくん!」

hr🥽

…ん?

hr🥽

お!あいじゃん!!

hr🥽

どうした〜?笑

あい🌈🌸

また傘忘れちゃって…笑

あい🌈🌸

入れて!笑

hr🥽

またかよ!笑

あい🌈🌸

だって天気予報晴れだったんだもん!!

hr🥽

雨だったわ!笑

前のドアから思い切り声を出す。

多少目立ってしまっているが気にしない。

私には‪”‬彼‪”‬さえいればいいから。

hr🥽

しょ〜がないなぁ笑

hr🥽

次は持ってこいよ?

あい🌈🌸

は〜い!笑

hr🥽

この返事絶対持ってこないわw

あい🌈🌸

持ってくるってば!w

「…まぁ、」

「忘れてもはるてぃーくんがまたいれてくれるでしょ?」

『…まぁな』

外を見ると日向雨で。

太陽の光の中に、

虹が輝いていた。

…END

青春物語(mmntr参加型)

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

15

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;