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あたたかな光が灯る食卓に皿が並んでいた
高峰理人
東條 絢斗
ゆっくり近づいていくと優しく声をかけてくれた
その声にただ頷く
目の前には焼き魚、味噌汁、白米――
香ばしく、湯気が立っていて、それはどこか夢のようだった
高峰理人
東條 絢斗
高峰理人
高峰理人
東條 絢斗
玖堂 徹
東條 絢斗
高峰理人
高峰理人
高峰は目の前にある食事を食べ始めた
その姿を見た2人も静かに食べ始める
それでも朔弥の視線は、目の前の“箸”に釘付けになる
柊 朔弥
指をどう通せばいいのか分からない
掴もうとしても、ふにゃりと落ちてしまう
何度も挑戦するが、白米の粒ひとつ、思うように取れない
向かい側の席から、東條絢斗が笑みをこらえながら言う
東條 絢斗
東條 絢斗
高峰理人
そう言ったのは隣に座っていた高峰理人。
妙に得意げに胸を張る
東條 絢斗
東條が即ツッコミを入れると、高峰は肩をすくめて答えた
高峰理人
東條 絢斗
高峰理人
東條 絢斗
高峰理人
東條 絢斗
くだらない、けれど穏やかなやりとり
朔弥はそのやりとりを、ぽかんと口を開けたまま見ていた
玖堂徹はというと、何も言わず黙々と箸を動かしている
東條 絢斗
東條 絢斗
高峰理人
東條 絢斗
2人のやりとりを見ながら、再び箸に挑戦してみる
ぐっと集中し、小さな葉っぱ?の切れ端を挟んで、持ち上げる
柊 朔弥
高峰理人
東條 絢斗
柊 朔弥
そのまま、そっと口に運ぶ
口いっぱいに広がる、今まで感じたことの無いあたたかい味
じわりと、涙がこぼれそうになるのを堪えながら――
小さく息を吐いた