殺し屋として、兄弟として

ﾄﾞｶｯｯ!!!!

じゃっぴが私に言ってくれたように

私もなおきりさんに同じことをする

僕には妹を養うお金がなかった

両親はすでに他界していて どうすればいいかと日々悩んだ

バイトを掛け持ちしていると、 じゃぱぱさんたちを殺せという 超高額報酬の依頼があった

僕はまた悩んだ

人殺しにはなりたくなかったから

でも妹にもたらふく食べさして やりたかったから

結局俺はたった一人残った家族のために

殺し屋をしての仕事を受けた

どんどん殺人鬼の背中が遠ざかっていく

結局俺はゆあんくんの爆弾を外すことを 選んだ

ターゲットを殺せそうなのに 私情を持ち込んで任務を失敗するのは 殺し屋としては失格だけど……

俺は復讐のためだけに殺し屋に なったんじゃない

たった一人残った家族を…ゆあんくんを…

強くなって守りたかったから 殺し屋になったんだ

ｶﾞﾁｬ

ﾌﾞﾝｯｯ

そのまま爆弾を遠くへ投げる

ｺﾂ……

少し爆弾が床に着いた瞬間

ﾄﾞｶｧｧｧﾝ!!!

あと少し遅れていたらゆあんくんは 間違いなく死んでいただろう

負けた

殺人鬼に

仇がとれなかった…

あいつの体の半分は人工的に作られた細胞で のあさんの毒はそれによって分解されたと ボスが言ってた

でも、分解するまではかなり効いていて 殺せそうだったのに

俺のせいで逃げられた

それにじゃぱぱに助けてもらわなきゃ 今頃とっくに死んでいた

じゃぱぱに頼ってばっかりで…

俺なんていなかったら…あいつを 殺せてたかもしれないのに……

じゃぱぱに会わせる顔がない…

どうしたら………

たっつんが殺された

あいつの手によって……

ゆあんくんの部屋の前まで来たけど…

伝えづらいなぁ……

きっとゆあんくん自分を責めてるだろうし…

大丈夫だって言ってんのに……

ゆあんくんの部屋から全く音がしない

名前を呼んでみる

案の定返事はない

ｶﾞﾁｬｯ

たしかにさっき自室へ向かったはずの ゆあんくんがいない

ゆあんくんの部屋の物がほとんど 無くなってる

そして…俺宛の一通の手紙

じゃぱぱへ しばらく家を留守にします。 強くなって帰ってくる。 いつ帰れるかわからないけど じゃぱぱにはしばらく仕事は せずに休んでてほしい。 生活費は俺が送るから。 絶対に俺のことは探しちゃ 駄目だよ。 ゆあん

なんでだよ

なんで俺を置いてくんだよ

なぁ

二人で…って、言ったのに……