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教室に戻ると、案の定制限時間をオーバーし、全員分のジュースを奢る羽目になった彼がいた。
愁斗
愁斗
ヘラヘラ笑う彼と、ゲラゲラ笑う周りの奴ら。
うるさい。
アイツらは、自分たちが中心に世界が回っているとでも思っているのだろうか。
邪険な目でアイツらを見ていると、そのうちの一人がペットボトルのキャップを回した。
プシュッーーーー
A
A
彼が上下に振ったペットボトルからは勢いよく中身が溢れ出した。
史記
その時、彼と目が合った。
彼は舌を出し、イタズラに笑った。
そしてすぐ、口の前に人差し指を出し、“内緒だよ”と口パクで言う。
俺はまた、口角があがってしまった。
君のヘラヘラ笑う姿が嫌いだ。
でも、君がイタズラに笑うと、不覚にも俺も笑ってしまう。
昼休みも終わり、残り2つの授業も退屈ながらに終わりを迎えた。
愁斗
彼は大きな欠伸をし身体を起こした。
彼は授業中ずっと寝ている。
だから、勉強ができなくて、アイツらからアホだの馬鹿だの言われるのだろう。
ちゃんと勉強しない、彼が悪い。
お金を払って学校へ行かせてもらっているのに、親不孝な奴だ。
ま、そんな事、俺には関係ない。
部活には何も所属していないし、とっとと帰ろう。 身支度を済ませ足早に帰路につく。
愁斗
突然後ろから大きな声で名前を呼ばれた。
高校生になり、半年が過ぎようとしているが今までこんな事なかった。 驚いて足を止める。
振り向くと彼が大きく手を振ってこちらに走ってくる。
無邪気に笑う君は、やっぱり眩しい。
愁斗
俺は驚いた顔をしていたのだろう。
史記
史記
愁斗
愁斗
今度は確実に驚いた顔をしている俺。 呼び止められたことも無ければ、一緒に帰ろうと誘われた事もない。
何で急に.....
愁斗
愁斗
一緒に帰る事に了解した覚えは無いが、話を続けながら歩き出す君に俺は黙ってついていく。
愁斗
愁斗
史記
愁斗
愁斗
あ、またヘラヘラしてる。