ガイド妖精
制限時間の90分が終わって、ガイド妖精が終了を告げに来た。
描いていた時から思っていたけど、ホマレの絵はとても上手い。 鉛筆だけで描いたのに、写真のように写実的だ。
ユトリも線が細くて薄いけど、モデルのアルクの特徴をよくとらえている。 それだけに画用紙のはしの焦げ目が残念だ。
ぼくの絵は、可もなく不可はありって感じかな。
アルク
アルクが描き終わった似顔絵をぼくに押し付けてきた。
ユウゴ
アルク
ユウゴ
絵がうまいせいで、かえって全然ぼくに似ていない絵になっていた。
ガイド妖精
投票は学習用タブレットの投票アプリで行い、ガイド妖精が集計してくれる。
ぼくが投票したのはユトリ。
ぼくが想像した通りなら、これで全員が1票ずつになるはず。
全員の投票が終わり、ガイド妖精が結果を発表する。
ガイド妖精
ガイド妖精
ユウゴ
ユトリ
ユトリがおどろきの声を上げる。
ユウゴ
ガイド妖精がいなくなったのを確認してから、こう返事をした。
聞かれていたら不正で失格になるかもしれないからね。
ユトリ
ユウゴ
ユトリ
ユトリ
ユトリ
ユウゴ
ユウゴ
ホマレ
アルク
小声の部分はあえて聞き逃そう。
ということは、まとめると投票先はこうなる。
ぼく→ユトリ ユトリ→ホマレ ホマレ→アルク アルク→ぼく
ユウゴ
アルク
アルク
ホマレ
ユトリ
ユトリまで当たり前のように言う。
もしかして1票作戦を考えていたのはぼくだけで、みんなは真面目に似顔絵を描いて、真面目に投票していたってこと?
たかが1ポイントのために、姑息な作戦を考えていたのが恥ずかしくなってきた。
プルムス先生
全部終わったところで、プルムス先生がやってきた。
アミ戦は基本的に教職員は不可侵なんだけど、今回は授業中だったこともあって、様子を見に来たみたいだ。
アルク
アルク
アルクが描いたばかりの(全然似ていない)似顔絵を見せる。
プルムス先生がアルクの描いた絵とモデルになったぼくを交互に見比べる。
プルムス先生
アルク
ユトリがアルクの肩に手をおいて、顔を近づける。
ユトリ
アルク
この2人の関係性も、初対面の頃からだいぶ変わってきたな。
プルムス先生
ユウゴ
ぼくの描いた絵をプルムス先生に見せる。
他のみんなに比べれば、うまいとはいえないけど。
プルムス先生
突風で転ばされて折れ曲がったり、火花で焼けたりしたからね。
プルムス先生
ユウゴ
結局、半日を無駄に使ってしまった。
シシロウ風に言えば、半日やったことが無駄だとわかった事に意味があるんだっけ。
すっごい脱力感で、全然そんな風に考えられないけど。
お昼ご飯を食べたあと、午後は川を泳いでいた名前も知らない魚の絵を描いた。
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