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サクラ

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サクラ

第1話 - 第1話:招かれざる訪問者

18

2025年07月19日

#ミステリー

#SixTONES

#Snow Man

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深い霧が立ち込める山道を、黒塗りのバスが静かに登っていく。車内には、個性豊かな15人の男たちが乗っていた。

田中樹

「なあ、きょも〜、ほんとにこの洋館って幽霊出んの？怖いのやだよ？」

後部座席で田中樹が京本大我に寄りかかりながら、甘えるように聞いた。

京本大我

「え？うーん……さあ？昔からうちの別荘だけど、幽霊は見たことないかも……たぶん。」

首をかしげながら答えるタイガは、どこかのんびりしている。

髙地優吾

「……“たぶん”って何だよ、“たぶん”って」

前の席にいた髙地優吾が振り返り、眉をひそめた。

ジェシー

「AHAHA！でもホーンテッドマンションみたいなとこ行くの、楽しいじゃん！」

助手席で笑うジェシーは、霧に包まれた窓の外を興味深そうに眺めている。

森本慎太郎

「俺さ、ここの空気、ちょっと懐かしい感じするんだよなぁ」

森本慎太郎がそう言うと、京本大我は微笑んだ。

京本大我

「慎太郎と来たの、小学生のとき以来かもね」

松村北斗

「まじか。ずいぶん長い付き合いだな、お前ら」

松村ホクトがぼそりと呟き、窓の曇りに指で落書きを始めた。

佐久間大介

「……ホクトくん、ずっと独り言言ってるけど、誰としゃべってるの？」

佐久間大介が楽しそうに聞き、周囲が笑いに包まれる。

渡辺翔太

「怖いこと言うなって……！」

渡辺翔太が震える声で言った。

その時、バスが停まった。

阿部亮平

「……ついたみたいだよ」

冷静な声で阿部亮平が言い、ラウールが最初に立ち上がった。

ラウール

「わー！おっきい！ほんとに洋館だぁ！」

石造りの重厚な門をくぐると、霧の向こうに現れたのは、まるで絵画のようなゴシック調の館。二階建てで、尖塔とステンドグラスが印象的だった。

向井康二

「きょも、これほんとにお前の家？」

向井康二が驚いて聞く。

京本大我

「うん。うちの……っていうか、ひいおじいちゃんが建てたらしいの。戦前に。」

深澤辰哉

「貴族とかだったりしてな？」

深澤辰哉が冗談まじりに言うと、宮舘涼太がふと口を開いた。

宮舘涼太

「貴族ね……悪くない響きだ」

渡辺翔太

「舘様、なんか知ってるんですか？」

翔太が不安そうに聞くと、舘様はふっと笑った。

宮舘涼太

「……さあ。中へ入ろう。冷える。」

玄関ホールの扉が開いた瞬間、彼らは異様な空気に包まれた。高い天井、赤い絨毯、かすかに漂う古びた香水の香り。まるで時間が止まったようだった。

そしてその瞬間だった。

館の奥から、重い鉄のような音が響いた。ガッシャン……ガッシャン……まるで何かが引きずられているような、不気味な音。

目黒蓮

「え……今の何？」

目黒蓮がぽつりと呟いた。

田中樹

「さあ……けど、大我が“たぶん”って言ってたからな。幽霊、いるかもよ？」

樹がニヤリと笑う。

渡辺翔太

「や、やめてよぉ……！」

翔太の叫び声が、館の天井にこだました――。