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阿部亮平
阿部亮平の冷静な問いに、全員の動きが止まった。館の中は、しんと静まり返っている。
渡辺翔太
翔太が怯えた目であたりを見渡す。
髙地優吾
髙地が大我に問いかける。
京本大我
大我は首を横に振りながら、ふわっと笑った。
松村北斗
北斗が不安げに呟くと、ジェシーが元気に手を挙げる。
ジェシー
髙地優吾
優吾が慌ててジェシーの腕を引いた。
佐久間大介
佐久間が深澤辰哉にこそこそと話しかける。
深澤辰哉
ふっかの声に、なぜかみんな笑ってしまう。
岩本照
照がボソッと呟き、廊下の奥をじっと見つめた。
阿部亮平
亮平が言い、静かに歩き出す。
ラウール
ラウールが背筋を伸ばして手を挙げた。
髙地優吾
優吾の声に、三人はうなずいた。
しばらくすると、館内にまた重い音が響いた。今度はよりはっきりと──「ガシャン」。
その音の方向をたどると、古びた木製の扉があった。扉には大きな南京錠がかかっており、そこには**「立入禁止」**と英語で書かれたプレートが掲げられている。
阿部亮平
亮平が低く言う。
ラウール
ラウールが不思議そうに首を傾げる。
照が扉にそっと耳を当てた。
岩本照
阿部亮平
そう言った亮平が、腰にかけていた鍵の束を取り出す。
ラウール
ラウールが驚く。
阿部亮平
亮平が鍵を一つ一つ試していくと、ガチャンという音とともに錠前が外れた。
きぃぃ……と軋むような音を立てて、扉がゆっくりと開く。
中は真っ暗だった。埃っぽい空気。蝋燭の残り香。そして──
照が言った。
岩本照
がらんとした室内には、古い椅子、棚、壊れた人形、そして床に落ちた1枚の古びた写真があった。
ラウールがそれを拾い上げる。
ラウール
そこには、小さな大我と、一緒に写る数人の少年たちの姿が写っていた。だが、その中の一人の顔が黒く塗りつぶされている──
阿部亮平
亮平が写真をじっと見つめた。
阿部亮平
彼らが扉を閉めた瞬間、後ろの廊下でパキッという音がした。まるで、誰かが足音を隠すように立ち去ったかのような──
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