怪物…なの？

と応えが返ってこないこともわかりながらも言った

親は両方共出社だからいない事は知ってる

もう慣れてるから

寂しくなんかない

学校おつかれ〜 おやつは棚の上にあるから2つだけ取って宿題終わらせておいてね 今日帰ってくる時間が遅くなりそうだからコンビニとかで適当にご飯買ってね じゃあね

毎日のように置いていく手紙

親との平日の会話だ

休日はいつも一緒だけど

平日はほぼ顔を合わせない

絶望感と喜び

どっちも同時に感じた

分からなかったこの謎の気持ち……

俺は悩んだ

このお知らせに喜べばいいのか

落ち込めばいいのか

何もかもが分からなかった

お父さんは俺ずっと嘘ついてたのに

あの嘘の時が楽しかった

また楽しみとたかった

あの時の誕生日

あの時のクリスマス

あの時の発表会

餅つき

スピーチコンテスト

病院に行った時

全部お父さんは嘘ついてた演技をしてた

俺の気持ちで遊んだ最悪な人間

なはずなのに

なんでなんで

楽しかったって言えるの？

もうその悩みに苦しんでいた中

お母さんはずっと前に進んで行ってた

そして月日が経ち

信じられない事が起きた

嫌な予感がする

なんだか何か…

どこかがムズムズする

なんでだろう

待って冷静に考えよう

お母さんは最近誰かと会い始めてる

前その人に俺の病気の事言っていいか聞かれた

俺はいいよって結局言ったけど

前に進んだんだろう

じゃあまた…？

いやまさか

また

また増えるの？

また俺の感情と遊ぶ人ができるの？

嫌だよ

そんなの嫌

もう誰にも心開かないって決めたのに

なんで…

なんで

誰も分かってくれないの？