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───九月七日 何も無い、いつもの平和な作業場だった。淡々と過ぎていく時間、 何気ない日常。 だけど…人間は何かしら皆、過去がある。その過去を乗り越え、人々は成長していく。 とはいえ、皮肉にも過去というものは記憶から無くなることは無い。 嫌な記憶こそなくならない。 ただ、人は成長出来る。 過去は変えられずとも、人は変わってゆく。 そんな事を、昔誰かが言っていた気がする。 いや、ただネットに 書かれていただけだった────
樹奈
まだ眠気が冷めず、欠伸をしながら仕事場に入ってくるのは"樹奈"
咲
同じ職場の利用者で、基本のんびりしているが人思いの'咲' 樹奈は軽く咲に手を振り自分のロッカーに荷物をしまう。他にも何名か同じ利用者もいる。樹奈と咲は、支援事業という、一般の人が働く場所とは違う所で仕事をしている。 ここの利用者は、フレンドリーで明るい場所だ。 勿論、利用者を支援する為に、職員が数名いる。職員も皆、アットホームで人想いの人が多い。 当たり前に各々が話していたり、利用者と会話をしたりとしている中、時計は九時二十五分。 朝の会が大体始まる時間だ。
三浦
支援員の一人の"三浦" 皆の一人一人の一日の作業を説明していく。その後、ラジオ体操をし、身体を温めた後、各々の仕事が始まる。 偶然にも、一コマ目は樹奈と咲が 同じ作業内容だった。 二人で他愛のない話で盛り上がりながら、準備をし、仕事に取り掛かる。 他にも何名か利用者もいた。こんな、いつもの日常がなくなるだなんて、誰も思っていなかった。
咲
樹奈
咲と樹奈は、釘の入った箱を眺めていた。
三浦
三浦が駆けつけてくる。事情を説明していると、玄関に人影が見え、樹奈と先は玄関に視線を向けた。 次の瞬間、ガラス製の重たい扉を黒ずくめの衣装の集団が、割っていく。その音に二人は軽く悲鳴を上げ、 三浦が大きな声で
三浦
樹奈と咲はすぐに隠れられそうな場所を探した。この大きな音に、他の利用者や職員もパニック状態に。 そんな中、この施設のサービス管理人の"山岸"は警察に通報していた。
樹奈
咲
一斉に逃げ込んでくる利用者をかき分け、事務所に向かうと身を伏せた職員の姿が。 すると、大きな銃声音が鳴り響いた。
山岸
山岸の声に驚いて振り向くと咲の姿が。
職員
他の職員が叫んだと同時に、二人の元に走ってきた山岸は見事に撃たれて、樹奈は咲の身体を守るように、その場に覆い被さったが、樹奈の胸元に銃が貫通し、血を吹き出しながら力が抜ける樹奈に咲は叫ぶに叫べず、隙間から見える視界で次々と職員が撃ち抜かれていく。
長瀬
唯一の男性職員の"長瀬" 他の職員に伝えようとして立ち上がった瞬間、撃たれた。
安岡
倒れていく人達を見て、思い切り立ち上がり走り出す支援員の"安岡"
北島
安岡の助手の"北島"が後ろを追うも、二人とも撃ち抜かれ床に倒れ込む。
佐々木
学童の子どもたちを見ている保育士の"佐々木" 立ち上がった瞬間に頭部を撃ち抜かれ怖さに耐えきれなくなった生活支援員の"能戸"と同じく生活支援員の"中野"そして、看護師の"杉山"
能戸
三人で一斉に逃げ出そうとするも、先頭を走る能戸が撃たれ倒れる姿に中野と杉山が立ちすくむ。 それと同時に二人も撃ち抜かれた。 咲は今見た光景は夢なのではないかと言い聞かせようと自分の頬を 何度も叩いた。 しかし、痛いだけで咲はそこで今まで起きた出来事に
咲
声にならない程、大きく叫んだ。その声に気づいた一人が、咲の真上に立ち樹奈を蹴り飛ばしたあと、重たい銃声と共に咲の意識は真っ黒になった。