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触れた者の認識を飛ばす、思いを世界へ届かせる

奇跡にも災厄にもなる。それが石の本質だった。

カナト

認識を飛ばす?ゼロ、どういう意味だそりゃあ

ゼロ

そのままの意味だ、認識した物を離れた世界へ飛ばせる

ゼロ

この石を利用すれば並行世界に移動できることが分かった

カナト

並行世界?

ゼロ

大事なのは石に触れた瞬間に人間が目の前のものを何だと判断したかだ

ゼロ

普通なら石ころをみたら石としか思わねえ

ゼロ

だから大地が増えていく

ゼロ

だが、一見普通の鏡に加工して自分自身の姿が認識されるようにすれば

ゼロ

自分自身が並行世界へ移動できる

カナト

なるほど、だから鏡の研究をしてるのか

カナト

鏡なら、嫌でも自分の体を見ることになる

ゼロ

カナトの、感情を色で読み解く力を貸してほしい

ゼロ

上手くいけば人の気持ちや願いも遠く離れた世界に届けられるかもしれないんだ

ゼロ

思考や情報も届けられれば、より良い科学の発展に繋がる

カナト

たしかに俺にはいろいろ見えてるが…

ゼロ

理屈だけなら可能なんだ

ゼロ

このコンタクトで、誰でもお前と同じ共感覚を手に入れられる

だが、この星はそんなに優しくはなかった

人の想いを遠くへ届けるその技術は

気づけば宗教に変わり、兵器に変わり、国家そのものの命綱になっていた

カナト

人を惹きつける力。場の空気を変える力。お前にはそれがあるんだ!

カナト

頼む、ついてきてくれソード

ソード

ん~、面白そうだからいいぜ

世界がどれだけ変わろうと、俺たちは夢を諦めなかった

カナト

ゼロ、俺は難しい科学は分からねえ!

カナト

だけどその分観察者になれる

カナト

絶対に諦めねえぞ、相棒!

ナディア

ねえ、そうやってずっと誰にも気づかれないまま生きてきたの?

ユナ

私の勝手でしょ

ユナ

私の催眠術は人の認識や理解を歪めかねない

ユナ

だからこの世界じゃあ邪魔な存在なのよ

ゼロ

その催眠術、俺たちの計画に必要なんだ

ゼロ

手伝ってくれねえか、ユナ

ユナ

……

俺たちは着実にメンバーを増やし、研究を続けた

リアナ

いいよ!食料を移動させられれば貧困問題の解決になるしね!

カナト

助かる

カナト

しかし並行世界技術は倫理的に問題になる要素も多いな

カナト

並行世界から友人がやってきたとして

カナト

その人が、別の選択をしてきた結果性格も、口調も、価値観も変わっていたら

カナト

それでも俺たちは、同じ人だって言えるのかどうかとかな

ナディア

分岐人格問題ね。確かによく議論される

ナディア

大事なのはその人にとっての分岐点がどこなのかを考えることよ

さらに、記憶への影響や名前を忘れるもの、体質に変化が起こるものなどが現れていった

人体実験、薬物実験、記憶操作に空間操作など危険な実験をやる組織が増えていった

カナト

なあユタカ、もう病気は治ったろう?

ユタカ

うん!元気いっぱいだ!兄貴!!

カナト

並行世界の体を干渉させる技術だ

カナト

お前が健康な世界を探してその世界のお前の体を少し借りるんだ

カナト

そうすれば病気はマシになる

カナト

完全に治ったわけじゃない、無茶するなよ

ユタカ

うん!

ユタカ

これで花火一緒にみれるな!

カナト

今までは病室からだったもんな~

カナト

どうせ屋台しか回らねえだろ?

ユタカ

そ、そんなことねえし!

ゼロ

弟の病気は治ったのか?

カナト

だいたいな。これも並行世界技術のおかげだ

ユナ

悪用だけじゃない、きっとみんなの希望になる

カナト

へへ

続いてのニュースです

神の石をめぐる争奪戦が激化しています!各国が石を軍事転用し、転移事故が多発!

座標誤差で攻撃が無関係な場所へ飛びます!

カナト

!!

ゼロ

どうしたカナト

カナト

はぁ…はぁ…

カナト

中継越しに…色が見えるんだ…

カナト

いろんな人の、苦しんでる色が

それは…始まりにすぎなかった

ゼロ

くそ!くそ!座標がズレた

ゼロ

これじゃあ他の世界との通信もとれない

とある国が均衡を保つための筈の核を発射して

世界は滅亡へと足を運んだ

ユタカ

兄…貴

カナト

!!

カナト

ユタカ、心配すんな。俺たちが何とかするからな

ユタカ

……

ユタカ

無理なんだろ、もう

カナト

無理ってそんなこと――

ユタカ

一緒に見た花火も

ユタカ

一緒に読んだ本も

ユタカ

一緒に登った坂道も

カナト

やめろ

ユタカ

いつものお菓子も、ゲームの戦いも

ユタカ

全部全部無くなっちゃうんだろ

カナト

……

ソード

無くならねえよ!!

カナト

ソード…

ソード

いや、無くなるけど!無くなるけどよお

ソード

俺たちの思いは消えない!

ソード

伝えることをやめなければ、どこかの世界に通じるはずだ

ゼロ

科学の発展の未来を、俺たちの手じゃなく、他の誰かに託すんだ

ゼロ

そうしてその星でまた同じようなお菓子や花火をいっぱい作ってもらえばいい

ソード

なあ、だから笑えよ

ソード

パラレルストーンに意志を宿すんだ

ソード

受け取る人次第で無駄になるがな

ゼロ

だけど選ぶ世界軸を間違えなければ

ゼロ

好奇心旺盛な発明家が必ずまた文明を取り戻す

リアナ

別の世界軸の地球に賭けるのね

私は、俺は、守れなかった

でもまだ終わりたくない、届けたい思いがたくさんあるんだ

誰かが続きに触れてくれたら、誰かが見つけてくれたら

そう願って、空に石を放った

色でも、数式でも、願いでも、力でも……

どんな形でもいい、科学を絶やしたくなかった

しばらくすれば別の世界軸の地球に隕石が落ちるはずだ

その隕石は、俺たちが託す未来への意志だ

現在

リコ

んぐ、ごもっ、おはよ……う

ケンジ

また食いながら登場かよ

リコ

だって2時間目までもたないんだもーん

ドゴォォン!!

ケンジ

うお!この音は!

ケンジ

レイジの爆発だな!!

レイジ

…正解、まあ爆発魔だからな

カズキ

爆発魔って自称すんなよ

レイジ

でも月7で爆発してるぜ?

ユイ

頻度増えてない?

カズキ

(すっかり前と同じ日常が戻ってきたな)

ナナミ

カズキくん、そのコンタクトは固定なんだね

カズキ

ああ、数時間おきにはずしたり眠って回復は必要だが

カズキ

俺の眠りながら動く才能と合わせればそのうちずっと使えるようになるらしい

カズキ

だから今は持続時間を伸ばす訓練中ってわけ

ナナミ

……

ナナミ

神機構…だっけ

ナナミ

お兄さんと約束したんでしょ

カズキ

ああ、必ず倒してみせる

ナナミ

なら、戦いはまだ終わってないんだね

ピンポーン

この教室の生徒諸君、今より――

カズキ

ああ、終わってないな

カズキ

ただ今は少しだけ日常を楽しませてくれ

新しいチャイムと、試練の放送が鳴った

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