テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
深澤辰哉
菜穂
深澤辰哉
菜穂
いきなり泣き出したりして きっと奥様は嫌な思いをしたに違いない
異母弟ほどの器量良しの相手であれば 女性はよろこんで慰めるだろうが...
俺の泣き顔など 醜くて見られたものではないだろう
ずっと俺の存在自体が 不快だと言われ続けてきた
涙ほどこぼせば醜いみっともないと ますます顔をしかめられた
そうしていつしか 泣くことを忘れていたというのに
菜穂
菜穂
菜穂さんはゆっくりと暖かな手で 俺の手を取る
菜穂
深澤辰哉
俺の問いかけに 菜穂さんは穏やかに微笑み頷く
菜穂
菜穂
本当だろうか
いや菜穂さんがそう言うなら きっとそうなのだ
けれど俺はなんの取り柄も持たぬ身
いずれはここを出ていく日が来る
勘違いしては行けない この生活は所詮一時のもの
菜穂
深澤辰哉
菜穂
菜穂
深澤辰哉
深澤辰哉
自室に戻って俺は何もせずに 時間を潰してしまっていた
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
深澤辰哉
俺はそんな考え事をしながら 時が過ぎるのをじっと待っていた
菜穂
コメント
5件
菜穂さん優しい…✨️がちでお話作るの上手すぎんか!?