気付くと私の部屋に来ていた。

ﾎﾞﾌｯ

気づけばベッドに押し倒されていて、

ランスはずっと私に生えた猫耳を触ってくる。

そんなことを言われた後、

急に唇を奪われた。

私はここで初めて危機感を持った。

このままいくと、ただの先輩後輩の関係じゃなくなる。

それが怖くなった。

来る訳ないのに、

よく分からないものに縋って、

助けを待つ。

来る訳ない。

そう思ってた。

そんな声が聞こえて、

ランスはキスを辞める。

同時に謎の安心感から、

そのまま意識を手放す。

その後に何か会話をしていたらしいが、

私は何も知らない。

起きると自分の部屋の天井が見えた。

気絶する前、何があったか思い出す。

思い出すと、これからランスにどういう態度をとっていけばいいか、

よく分からなくなってきた。

声のする方に目を向けると、

見慣れた顔が見えた。

何故レインがここにいるのか、

それはよく分からず、聞こうと思っても、

なんだか聞いちゃいけないような気がした。

そういえば、ランスはどうしたのだろう。

正直レインとも関わるのが少し嫌だった。

ランスから簪の意味を聞いた時、

レインとの関係が壊れてしまう気がしたからだ。