第二弾　BUGの世界と二人の現人神

謎の森

アヤネside

森、か??　それはまた随分奇妙だな…。 そこにいたのは…化け物だった。 黄色い姿、首周りの白いモフモフ。それはポケモンのスリーパーを彷彿とされせる。だけれど、あんな筋肉質ではない。

そう言い、構えようとしたその瞬間。 スリーパーもどきは私の目の前に振り子を見せつけてきた。

そのまま スリーパーもどきが私を抱える。

脱力したまま〘ふわふわ〙と意識が無くなっていく中、スリーパーもどきは私に何かを囁いていた。

そして…私は完全に意識がなくなってしまった…。

謎の街

グリッチside

まさかここで… «ヒュプノス»と出会うなんてな…。

ポケモンは持ってない。 後ろには、ヒュプノスに捕まっていた眠ってる少女が1人。ぐっすりと寝ている。 俺が殺されたりでもしたら終わりだ。

その瞬間、 ヒュプノスの右腕が吹き飛んだ。

ヒュプノス本人も困惑している。 一体、誰が吹き飛ばしたんだ?? そう思っていると…

さっきまで眠っていた少女が立っていた。

アヤネside

私としたことが、眠らされるとはな…。

……ん??　アイツ…ポケモンだな。

メタモンだったら目が点々だし…

…コイツ、マジのスリーパーなのか??

そして貴重な情報源だからな。 死なれたらもんの凄い困る。

それにしても…。 アイツの催眠は面倒くさいな…。

…よし、ぶっ飛ばそう。

〘キンッ〙

〘ブシュッ〙

ヒュプノスのもう一つの腕が落ちる。

微笑みながら…そう言いながら 私は、瞬時に催眠黄色野郎の 目の前で胸に手を当てる。

【黒閃】

〘グッ〙

催眠黄色野郎を強く押さえる。すると、黒く光った呪力が稲妻の如く迸った。 素早く着地する私。

確認したかったこと。 それは『呪力操作が可能なのか』。

この世界は呪いがない。

…いや、違う。有りすぎて 世界自体が呪いになってる。

…私、さっき説明したよな??

まぁ、しょうがないっちゃ しようがないが…。

【黒閃】

催眠黄色野郎はいつの間にか 目の前に居る私に対して驚くだろう。 そして、また«それ»を受ける。

【黒閃】

また、«それ»を放つ。

〘ゴハッ〙

〘ヨロッ〙

催眠黄色野郎は、血を吐き、ヨロける。

私を天敵と見なしたのか、 それとも«それ»を防ぐ為なのか、 少しつづ後ろに下がっている。

だが私は止まらない。 どんどん前に進む。

【黒閃】!!!!!

全力でそれを放った。 そして催眠黄色野郎は、 血を吐き、倒れてしまった。

数時間後

ポケモンセンター

グリッチside

今、ベッドで寝ているのは、 «ヒュプノス»だ。

と、少女はヒュプノスを見る。 すると、ヒュプノスが目覚める。

…コイツ、まさか…。

ゲームデータを世界に変換??

そんなことをできる奴がいるのか!?

暫くの沈黙が続く。

…コイツ、ポケモンやってたんだな…。 しかも、初代に関しては全コンプ…。

何かに気づいたようで、 彼女が後ろを向く。

丸い肉体に真ん丸な黒目。 そこから流れ出す血液。

彼女が「こっちに来い」と誘導する。 プリンは大人しく彼女の前に来る。 彼女が頭を撫でると、ご機嫌になった。

？？？？？？？？

誰かが少年の首を絞まる。 少年は、おそらくポケモントレーナーだろう。かなり苦しそうにしている。

〘ギチ…ギチ…〙

首が絞まる音がする。