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のぞきや

のぞきや

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1

のぞきや

♥

277

2020年02月03日

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PM 18:12

ゆうま

あーーあ

ゆうま

部活終わったー!

ゆうま

マジで疲れた

たけし

息抜きにさ、

たけし

どこか寄り道してこーぜ

ゆうま

いいね、いいね!

ゆうま

そうしよーぜ

カラララ…カラララ…

たけし

…なんだ、この音

ゆうま

さ、あ…

カラララ…カラララ…

たけし

たけし

───あれじゃない?

指をさした方向には

ゆうま

…のぞきや?

そう書かれているのを 50、60歳のおじさんが 引いている

ゆうま

なあ、のぞいてこいよ

たけし

はあ!?

たけし

ぜってーに嫌だよ!

ゆうま

お願いだ!

ゆうま

後でなんでも奢るから!

たけし

たけし

…なんでもだぞ?

ゆうま

うん、うん

たけし

あー分かったよ、
のぞいてくる

たけし

カラララ…カラララ…

たけし

あの〜…

カラララ…カラッ……

おじさん

……

たけし

すみません、これ

たけし

のぞいてもいいですか?

おじさん

……

たけし

あのっ!聞こえてますか!

おじさん

……

たけし

…ダメだ、
何言っても反応がない

ゆうま

勝手にのぞいてもいいんじゃね

たけし

いやダメだろ

ゆうま

お前だって
中身、気になるだろ?

たけし

…そりゃー、そうだけど

たけし

んー、でもさ────

ゆうま

お願いだ!!

ゆうま

もう1個奢るから!

たけし

はあ〜?

たけし

また俺かよ

ゆうま

後から俺ものぞくからさ!

たけし

はいはい、分かったよ。

たけし

しゃーなしな

たけしは空いている穴に顔を近づけのぞいた。

ゆうま

…ど、どうだ?

ゆうま

何が見える…?

たけし

うわぁー…

ゆうま

どうした?

たけし

すげぇ…

ゆうま

何が見えるんだ…?

たけし

…ぅわ

ゆうま

たけし?

たけし

もうちょい待って

たけし

ぉ…

たけし

ゆうま

たけし!

たけし

うぉ!!

たけし

思っきり引っ張るなよ

ゆうま

お前が無視するからだろ

たけし

ごめんって

たけし

それより、お前ものぞいてみろよ

ゆうま

俺は恐る恐る 穴に顔を近づけた。

穴の先に見えたのは

肌白い脚

少し日焼けした脚

すらっとした脚

それに 少し筋肉のついた脚

様々な脚が見えた。

その中に俺の、 好みの脚もあった。

どうしてこんなに脚があるのか気になったが

今はそんなこと どうでもよかった。

ゆうま

ぅわ…

ゆうま

なあ…たけし

ゆうま

この脚、妙にクリオティ高いよな

ゆうま

ま、偽物だと思うけどさ!

穴をのぞきながら 話しかける

たけし

……

でも、たけしは 反応がなかった。

ゆうま

…たけし?

俺は不思議に思い たけしの方をみた。

でもそこにはたけしは居なかった。

いなかった

いや… 正確には

見えなかった。

ゆうま

あれ、たけし帰っちゃったのかな

不思議に思ったが、 俺はまた穴をのぞいた

グラッ

すると突然 突然視界が傾いた。

そのまま視界は地面に近づいていく。

ゴトッ

ゆうま

ぅぐっ…

ゆうま

こ、転けたのか?

ゆうま

いや、転けるはずないか…

ゆうま

ゆうま

あ、あれ…っ

ゆうま

おっ…おっかしいな…っ

ゆうま

…立ち上がれない

ゆうま

あ……

ゆうま

そもそも

身体の感覚がない。

ゆうま

う、うそ…

ゆうま

くっ、首…落ちたのか…?

ゆうま

あ…はは…
そんな訳ないよな

ゆうま

だって、俺…生きてるもんな…

ゆうま

…っ、は、早く逃げないと…

ゆうま

────え…?

横を見るとたけしがいた。

ちゃんとたけしはいた。

俺は上ばかり見ていたから 気づかなかったのだろう。

たけしが血塗れで 倒れているということを。

ゆうま

…た、たけし…!

ゆうま

ぅえ"っ…

ゆうま

あ…頭、身体…脚が

ゆうま

バラバラに切断させている…っ

ゆうま

な、なんで…こんなことに

ゆうま

叫び声なんて聞こえなかったぞ…

ゆうま

…っ、ああ…

ゆうま

穴に夢中になり過ぎて…

ゆうま

切られた時、分からなかったんだ…

ゆうま

…っ、夢中になり過ぎた…

ゆうま

うっ…

ゆうま

(段々、息ができなくなってきた…)

ゆうま

(頭が落ちたと知ったからか…?)

ゆうま

(くそ…っ、声も出せない…っ)

ゴ キ ゴ キ

ゆうま

…っ!

ゆうま

(脚が…俺の脚が…ノコギリで…)

ゆうま

(…あのおっさん…のぞきやを引いていた人だ…)

ゆうま

(…くそ…っ)

ゴ キ ゴ キ

頭と身体 離れているはずなのに

痛みはすごく感じた。

ゆうま

(なんでだよ…っ)

ゆうま

(なんでこんなに痛いんだよ…!)

ゆうま

や…め…

ゆうま

や、め…て…くれ…っ

ゆうま

やめ…ろ…

ゆうま

おね…が、い…だ…か、ら

ゴ キ ゴ キ

ゆうま

ぁあ"あ"…!!

ゴトッ

その時、俺の左脚がとれた。

おじさん

…ヒヒヒ

ゆうま

っは…は…っ

ゆうま

(左脚が…っ!!)

次は右脚にノコギリをあてた。

ゴ キ ゴ キ

ゆうま

ぁああ"あ"あ"あ"!!

痛みが強烈にはしる

ゆうま

…だ、だれ…が…

ゆうま

…たすげ…で…

ゴ キ ゴ キ

ゆうま

っあ"あ"あ…!

痛い

痛い

痛い

痛い

痛い

痛い

ゆうま

…おね、がい…だ…っ

ゆうま

もう…やめ、て…くれ…

ゴトッ

その時、右脚がとれた。

おじさん

ヒヒヒ…

ゆうま

……

おじさん

…アレ…ェ?

おじさん

気ィ…失ッチャッタ…ァ?

おじさん

…ヒヒヒ

おじさん

…マア、イイヤ

おじさん

…今日ハ、ツイテルナァ…

おじさん

…二人分ノ脚…トレタカラ…

おじさん

…ヒヒヒ

おじさん

…綺麗二洗ッテ

おじさん

コノ中二…
飾ラナイトネ…ェ

おじさん

…ヒヒヒ

カラララ…カラララ…

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