不器用な神覚者様と気づかない脳筋主人公

人間離れしたパワーと身体能力を持つ学生、マッシュ・バーンデッドは 学校の有名人だった

それはマッシュと同学年の1年だけ には収まることを知らず 2年、3年生の間でも話題に 取り上げられるほどだ

どんなに強い不良や不審者が 来ようとも全て拳ひとつで 片付けるため、上級生達が腕試しに マッシュに挑みに来ることがあった

そして、今日挑んだ 挑戦者は強者だった

どこからか持ってきたカップに プロテインの粉を入れ、飲み水を 全てしっかりとした分量を入れる

ウキウキな気分で振りまくる

ｶﾞﾀｯ

野生動物でも入ったら大変だと思い マッシュは倉庫へと急いだ

開いている扉から顔を覗かせれば ツートンカラーの男がイライラ していたのかため息をついていた

呑気に会話をしながらあれこれと 道具を整理していると山が できかけるほどの量が いつの間にか全て片付いていた

もぞり、と動いてマッシュは言った

レインはマッシュの耳に手を伸ばす

すり、と指で耳朶(みみたぶ)を擦れば カクリとマッシュの力が抜けた

眉間に深くシワを刻み見下ろしてきた レインの顔を見てマッシュの 顔は青ざめる

肩を押され8段まで積み上げられた 跳び箱に体を預ける

弱い、弱点などの言葉は普段 マッシュに使われるような言葉では なかったためマッシュは反射的に 否定してしまった

片方は指で擦られ、もう片方は 差し込まれるというそれぞれ違う 感覚にマッシュは戸惑う

顔がだんだん熱くなっていくのを 感じながら言い切る

レインはマッシュをじっと見ると 突然背を向け倉庫の扉に手をかけた

ｶﾁｬﾝ､

内鍵をされ逃げ出しにくい 状況になってしまった

深いキスをされ マッシュはふやけていく

レインの口がマッシュの耳に 近づいたと思えば舌が耳の穴に 差し込まれ、グチグチと下品な音が マッシュの脳を犯していく

レインは舌を自由自在に動かし 縁(ふち)を舐め、時折ぢゅっと吸った

マッシュはレインの制服の ネクタイを引っ張りキスをしようと 顔を近づけたがガチッと歯が ぶつかる音がして口の端から 鉄の味が広がった

急ながっつくようなキスに マッシュは驚いたが口内に舌が 入れば脳はドロドロと溶けていき レインに強請るようになる

キスをされながら耳を擦られ 引っ掻かれ、荒らげたマッシュの声は レインの口内へと消える

唇を離せばつぅ…と糸を引き それはレインの理性と共に プツリとちぎれた

それから、鍵のしまった体育倉庫の 中からガタリｯ、ガタリｯと音がしたと 噂になるのはもう少しあとの話…