地下室から脱出するためリオルがロープに手を伸ばそうとした瞬間、装置が再び異常なほどの光を放ち、さらなる雷を生み出そうとする。
ジャミル
まずい……このままだと、崩れるどころか爆発するぞ!
カリム
ええっ!?そんなのアリかよ!?
装置の歯車が止まらないまま高速回転し、周囲の砂をさらに巻き上げていく。
その光景を見たリオルは、歯を食いしばりながらサーベルを抜く。
リオル
……止まらねえってんなら、無理やり止めるまでだ!
彼の瞳が鋭く光を放つ。次の瞬間――
リオル
『運命の針はもう止まらない……さあ、最後の刻を数えよう!』
リオル
『止まらぬ秒針
(カウントダウン!)』
(カウントダウン!)』
彼のサーベルが闇を切り裂くように振り下ろされると、装置の歯車が一瞬にして停止する。
まるで時間が切り取られたかのように、全ての動きが鈍り、雷の光も収束していく。
ジャミル
あれがリオルのユニーク魔法か……
カリム
お、おおお!すげえ!止まったぞ!
リオル
……持って数秒だ。今のうちに脱出しろ!!
その言葉に全員が一斉に動き出す。
ティッカーが通気口のレバーを作動させ、天井の一部が開く。
リオル
よくやった!ティッカー!
ロープを掴んだリオルがカリムを引き上げ、ジャミルも続く。
数秒後――装置の制御が解除され、歯車が再び猛回転を始める。その瞬間、巨大な雷が装置を貫き、地下室全体が崩れ落ちる。
カリム
はーっ、はーっ……マジで危なかったな……!
ジャミル
……もしリオルが装置を止めてなかったら、俺たちは巻き込まれていたかもしれない。
カリム
ありがとな!リオル!
地下室での死闘を生き延びたリオルたちは、寮の広場に集まった。
カリム
それで、次の目的地は決まったのか?
リオル
「美しき女王の玉座の下に秘密は眠る」
リオル
だとさ……
ジャミル
美しき女王……つまりポムフィオーレだな
リオル
ポムフィオーレ?
ジャミル
あぁ、ここナイトレイブンカレッジの寮の1つで"美しき女王"の奮励の精神に基づいている
カリム
いやー、ヴィルがどんな顔するか楽しみだな!あいつ、そういうの詳しそうだし!
リオル
ただの話し合いで済めばいいがな。
リオルの次の目的地はポムフィオーレ寮となった。そこには一体どんな秘密があるのだろう
to be continued