何回─────────
何回何回何回。
あの日を過ごしたのだろう。
二回……?いや、三回?
もしかしたら、 もっと多いかもしれない。
戻る度に 親友に罪悪感を背負わせて。
戻る度に 親友の好きな人を苦しめる。
俺が代わりになれたら楽なのにな。
Episode ten.
─────────
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『またあの場所に行かなきゃ。』
と、脳に信号が走る。
シヴァ
シヴァ
シヴァ
シヴァ
言われたままに、 椅子から立ち上がる。
そして、教室のドアに手を掛けた。
コツコツコツコツ
また、今日も。
これに 終わりなんて無いって思ってた。
ならば、あの子の言った、 『終わり』とは、なんの事なのだろうか。
俺は心を落ち着かせて、
扉を開けた。
キィ______
扉を開けると共に、 十一月の肌寒い風が当たる。
俺は時計を握りしめて、
失明してしまいそうなほど、 つらい現実を見る。
________
なおきり
なおきり
彼がいた。
なおきりさんがいた。
シヴァ
シヴァ
なおきり
シヴァ
なおきり
シヴァ
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
『少し、親友同士でお話をしましょうか。』
彼は瞼を少し下げる。
怒っているのか、笑っているのか、 哀しんでいるのか。
分からない。
親友なのに。
こんな表情。知らない。
なおきり
なおきり
なおきり
シヴァ
なおきり
なおきり
シヴァ
シヴァ
シヴァ
なおきり
なおきり
シヴァ
シヴァ
なおきり
シヴァ
なおきり
なおきり
シヴァ
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
シヴァ
なおきり
なおきり
.
なおきり
シヴァ
シヴァ
なおきり
なおきり
シヴァ
なおきり
シヴァ
なおきり
なおきり
なおきり
シヴァ
シヴァ
シヴァ
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
なおきり
シヴァ
________
彼は柵の上に立つ。
なおきり
なおきり
なおきり
シヴァ
なおきり
シヴァ
シヴァ
シヴァ
なおきり
なおきり
シヴァ
なおきり
なおきり
なおきり
シヴァ
シヴァ
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ゆあん
ド"サッ""ッ
ゆあん
ゆあん
俺は茂みの方に目をやる。
ゆあん
ゆあん
ゆあん
なおきり
なおきり
なおきり
ゆあん
ゆあん
なおきり
なおきり
なおきり
ゆあん
なおきり
なおきり
なおきり
ゆあん
ゆあん
ギュッ
ゆあん
なおきり
ゆあん
なおきり
なおきり
ゆあん
ゆあん
なおきり
ゆあん
ゆあん
なおきり
なおきり
ゆあん
ゆあん
なおきり
ゆあん
なおきり
ゆあん
唇と唇が触れ合う音が響く。
なおきり
なおきり
─────────
冷たくなった彼を抱き寄せる。
人肌を感じなくなった体に、 俺は覚えがあった。
なおきりさんに、 薄く知らない少年の姿が被る。
ゆあん
ゆあん
ゆあん
もう、この世に居ない彼を 強く抱き締め、
独り言をつぶやく。
ゆあん
ゆあん
「嘘つき。」
そういえば、君だけじゃなくて
「あいつ」も、嘘つきだったな。
なんて。訳の分からないことが脳に浮かぶ。
あいつが誰なのかすら分からない。
草木で擦った体。瞼を閉じた顔。
そんな彼に
そっと口付けをして、 呼吸を辞めていることを確認する。
俺は彼の事が好きだったのだろうか。
このどうしようもない気持ちは
愛がゆえなのだろうか。
彼には言っておきたかった事があった。
『ゆあん』という、12歳まで生きた、子どもの話。
ゆあん
ゆあん
ゆあん
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コメント
16件
日本語ってほんと素晴らしすぎないか…それを最大限使って表現するスイさん最高です👍🏻 ̖́-
えええええ、、、 なんかもう別れ方が悲しすぎる🥲︎🥲︎🥲︎ なぜに…なぜなんだ?!?!(( えっと、🍗くんは12歳までの記憶が無いってことで…いいのか、?!?!!??!
マジでリアルに泣けます、、😭 本当大好きですっ😭🫶 🌷さん、、🍗さんが寂しがりますよぉ、、?😭😭 うぁぁぁぁぁ、、 日本語が上手すぎます…漫画家なれます、、