嫌な予感がして彼女の部屋に向かった
いくらインターフォンを押しても出てくれなくて
失礼かと思いながらもドアノブに手をかけたら簡単に開いてしまった
彼女はここまで不用心なのか?
そんなことはない思うが、。
玧其¦なんだ…これ、。
部屋の中には何も無かった
机も、ベッドも、テレビも食器だってない
嫌から備え付けられてるもの以外のもの全てが消えていた
玧其¦な、んで、、なんでこんなことに…
混乱した
床に落ちていた一つの紙切れ
生活感なんて微塵も感じない部屋
最悪のことを考えた
紙切れを拾い上げて開く
玧其¦…ッ、!
遺書だと思われるそこには俺の名前があって
彼女が俺に伝えたいことであろう言葉が綴ってあった
ユンギさん あなたを花屋で見たその瞬間から私はあなたに惹かれました。 私の世界に色をつけてくれてありがとう。 ユンギさんしか、私のことを変えられなかったんですよ。本当にありがとうございます。 この間は迷惑をかけてごめんなさい 大好きだったのに、そんなあなたに迷惑をかけてとても悔やんでおります。 私はもう生きるのが辛いです。 両親もいません、助けてくれる人がいないんです。ですが、それでも、そんな私にも興味を持ってくださってくれたあなた様を私は永遠にお慕いしております。 朴 〇〇
なんなんだ、、
なんでこんなッ…
背筋がゾワゾワした
全ての空気が冷たくて
俺だけが熱くて
息が上がってる
苦しくなって
怖くなった
俺は遺書らしきものを握りしめて屋上へ向かった
俺が考えた最悪の状況が目の前にあった
彼女が投身自殺しようとしてた
俺は走り出して彼女の腕を掴んだ
彼女はなぜとでも言いたげな顔でこちらを見てきた
何か色々文句を言われた気がするけど無視して彼女をこちら側に引き上げた
「何するんですか…なんで、、私なんか助けるんですか…」
なぜと言われても分からない
体が勝手に動いていたから
けれど、、ほんとはきっと
俺が彼女を好きだから。愛してしまっているから
生きていて欲しい、隣で笑って欲しい、幸せになって欲しいって願うからだったんだろうな、。
「ユンギさんいやだ、、離してください…」
「私は、もう、誰にも必要とされないからッ、、生きてちゃダメなのッ…」
泣きそうな声で俺から離れていこうとする
ああ、、やめてくれ
これ以上俺の心を苦しめないで
「ッん、!……」
玧其¦………
キスをした
何も聞きたくなくて彼女の口を塞いだ
体から力が抜けるような、甘ったるいキス
案の定彼女の体からは力が抜けてガクンと床に座り込んだ
「…なん、でッ…」
なんでと問う彼女
俺は口を開いた
玧其¦…あんたが好きだから。あんたがいない生活は考えられない、お願いだから…俺から離れないで、。目を背けようとしないでッ…
泣きそうな目で彼女を見つめる
彼女は驚いていた
玧其¦…迷惑なのは分かってるんだ、、俺なんかがあんたの隣にいちゃいけないのも、一番分かってる…
玧其¦…けどッ、、だけど、どうしようもなく好きなんだ…こんなの初めてだ…こんなに人を愛したのは…初めてだから、、分かんない…
「ッ、!…」
ふと顔をあげた
彼女は微笑んでいてその頬には一筋の涙
ああ、、なんて美しいんだろう…
「…私なんかでいいんですか、?」
玧其¦あんたじゃなきゃダメなんだ…
「…じゃあ、ユンギさん…あなたは、、私の夜が明けるまで…隣にいてくれますか、?…」
玧其¦いるッ…嫌ってほどいてやるからッ…だから、、
「ㅎㅎ…こんな必死なユンギさん初めてだ。…私のこと、、助けてくれたんです…ちゃんと、手引っ張って歩いてくださいね。」
彼女は俺に向かって微笑んだ
玧其¦…迷子になんてならないように、ずっと手を引いてやる…
俺らの出会いは有り得ないほどイレギュラーだったと思う
けど、そんな中にもちゃんと愛を見つけられた
あんたの夜は明けたか、?
俺はあんたがいるだけで…夜の嫌な夢を見なくて済むよ
これからもずっと、手を引いて歩いてやるから、俺の手…離すなよ、。
「あなたの夜が明けるまで」
END_
コメント
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神ですね
バイト頑張ったご褒美のこれは最高っす。妹よ謝謝。
はぁ好きぃぃんぅ!!!!!!(過去最高にきもい。