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そして、 僕達は食事が終わり、 それぞれ片付けをして部屋に戻るヒョンたち。

でも僕は、 部屋に戻らずにブイヒョンの部屋に行って嫉妬させたことを謝りに行こうとする。

すると、 後ろからそんな僕を呼ぶ声が聞こえた。

JIMIN

…ジョングガ…

少し緊張している様子のジミニヒョン。

そんなジミニヒョンを見るのが初めてで、 思わず僕も緊張してしまう。

JIMIN

…ちょっと…僕の部屋に来て…

JUNGKOOK

は、はい…。

V

ジョングガ?

その声に振り返ると、 ブイヒョンが部屋から物凄い形相で顔を出していた。

…ブイヒョン…?

何となく、 ぱっとジミニヒョンの顔を見てみると、 ジミニヒョンはものすごく焦った様子でブイヒョンを見ていた。

JIMIN

……あ…っ…

JIMIN

…ちょっとジョングガ借りるねっ…

ジミニヒョンがそう言うと、 ブイヒョンは「うん…」と言って部屋に消えていった。

どうしてあんなにブイヒョンの瞳には何も映していないんだろうか…。

また、 真っ黒で、 何も映してなくて…、 寂しそうで…、 少し僕を拒絶しているような…。

JIMIN

…ちょっと部屋に来て

そう言って、 ジミニヒョンは僕を部屋に招き入れた。

JIMIN

…テヒョンアの様子がおかしいけど…、なんかした?

単刀直入に言われ、 どういうことかわからない僕は、 頭の中にハテナが何個も浮かぶ。

…ブイヒョンの様子がおかしいのは何となく知ってるけど…、 どうして僕に聞くんだろう。

僕が恋人だから…? それとも僕だけまだ聞けてなかったからかな…?

JUNGKOOK

…何もしてませんよ!

JUNGKOOK

…でも強いていえば、さっき僕がシュガヒョンと話してたから嫉妬させた…かもしれません…

JIMIN

…っ違う!

JIMIN

絶対そんなことで…っ違う!

JIMIN

お前…まさか捨ててないだろうなっ…?

どこか混乱しているかの様子のジミニヒョン。

こんな取り乱したジミニヒョンを見たのが初めてで、 また僕は焦る。

それになに…? 「捨ててないだろうな?」どういうこと…?

JUNGKOOK

…本当に僕は何も…

僕がそう言うと、 ジミニヒョンはハッとした表情で僕に「取り乱してごめんね」と謝ってくれる。

JUNGKOOK

…どういうことですか?

JIMIN

ジミニヒョンが少し躊躇(ちゅうちょ)したあと、 僕にわけを話そうとしているのか決心したような表情をして、 僕を真っ直ぐ見つめた後口を開けた。

そんな時だった…。

V

あああっ…!!

何かが割れる音と、 ブイヒョンの荒々しい声が聞こえてくる。

すると、 そんな時、 僕よりも早くジミニヒョンがブイヒョンの部屋へと走っていってしまった。

僕も心配になって、 ジミニヒョンの後をすぐに駆けつけてみると…、

そこには、 手首からたくさんの血を流しているブイヒョンが立っていた。

周りにはたくさんのガラスの破片。

割れた音っていうのは、 窓を割った音なんだろう。

JUNGKOOK

どうしてこんなっ…!

JIMIN

テヒョンアっ…!

JIMIN

テヒョンア…!

ブイヒョンに何度も呼びかけ、 止めに行くジミニヒョン。

SUGA

お前らうるせぇよ…。

そう言って、 シュガヒョンとジンヒョンがブイヒョンの部屋に集まる。

すると、 その光景を目にした2人のヒョンは、 大きく目を見開いて立ち尽くす。

SUGA

お、おい…

V

…ん?

V

あ〜ヒョン〜!

V

どうしたんですか?

V

そんな顔で僕を見つめちゃって笑

そう言って笑っているブイヒョンは、 背筋が凍るほど怖かった。

さっきまで見せてくれたいた笑顔とは断然違うくて…、 まるでその表情はブイヒョンじゃなくて別人のようで…。

V

あ…ジョングガ…

そう呼んだブイヒョンの声はすごく小さくて、 僕の耳には届いてなかった。

それでも、 僕は呼ばれたような気がして、 返事をする。

JUNGKOOK

ん、ん…?

V

なんで…

V

なんで捨てたんだよ!!

V

捨てないって…!

V

捨てないって言ったくせにさぁっ!!

V

なんでっ…!!

「捨てたんだよ」…? どういうこと…?

すると、 そのブイヒョンの言葉を聞いたヒョンたちはいっせいに僕を見る。

しばらく静寂して、 誰も話さない中、 先に口を開いたのはジミニヒョンだった。

JIMIN

…なんで

JIMIN

なんでだよ…

JIMIN

なんでまた…

JIMIN

っなぁ!

JIMIN

なんでだよ!テヒョンアっ!

酷く声を荒らげているジミニヒョンに、 ブイヒョンは一雫の涙を流して「どうしたの?」と聞くばかり。

必死にジンヒョンとシュガヒョンがジミニヒョンを落ち着かせようとしているのに、 僕はなにもせず立ち尽くして、 ただぼーっとテヒョニヒョンを見つめる。

SUGA

ジョングガ、お前、テヒョンアを落ち着かせてろ

シュガヒョンはそう一言言うと、 ジミニヒョンを連れて、 ジンヒョンも付き添って行ってしまった。

二人きりになった瞬間、 僕のからだはすぐにブイヒョンの元へと動いて、 強くブイヒョンを抱きしめていた。

何があったの…? ブイヒョン…っ!

こんなことして…っ、 血まで流して…、 どうして……。

V

……

黙っているブイヒョンに、 僕は1度離れて顔を覗いてみた。

その顔は涙でぐちゃぐちゃになっていて、 酷く歪んでいた。

その目にはやっぱり僕は映っていなくて…、 いや、 僕を映そうとしてなくて…。

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