ずっと視界が真っ暗だった。 でも、ずっと近くで炭治郎の声が聞こえていた。 泣き出しそうな声だった...、きっと心配してくれていたんだと思う。 昔は、怪我をしてても心配してくれる人なんて居なかった。 でも、師範達に出会ってからとても幸せだった。
温かい人達。 優しい友人。 想い人。
早く起きなきゃ、炭治郎の元に行かなきゃ。
胡蝶しのぶ
......!
胡蝶しのぶ
カナヲ大丈夫ですか?
栗花落カナヲ
......師範。
栗花落カナヲ
ッ......!!
栗花落カナヲ
炭治郎は...!?
胡蝶しのぶ
まだ鬼と戦っていると思います。
胡蝶しのぶ
冨岡さんと炭治郎くんのかすがいガラスが飛び立っていないので、まだ任務は終了していませんよ。
胡蝶しのぶ
本部からも命令が来ていないので、そうかと思います。
胡蝶しのぶ
今応援を要請しているのですが、まだ鬼殺隊員も来ていないので、途中で鬼が出てほとんど殺されてしまったかもしれませんね。
栗花落カナヲ
......炭治郎達の所に行きたいの。
栗花落カナヲ
師範も一緒に...。
胡蝶しのぶ
いいえ、それは恐らく無理ですね。
栗花落カナヲ
え...??
胡蝶しのぶ
本部からカナヲが倒れて炭治郎くんが鬼を追い掛けて行った数分後、本部から連絡が来ました。
胡蝶しのぶ
「待機しろ」との事だそうです。
胡蝶しのぶ
炭治郎くん達もいくら待っても帰って来ません。
胡蝶しのぶ
......なので、もう殺されているかと。
栗花落カナヲ
そんな......何で?
栗花落カナヲ
一緒に戦えば...きっと。
胡蝶しのぶ
カナヲ、その様な甘い考えを昔から捨てなさいと言っているはずです。
胡蝶しのぶ
...でも、今回ばかりは仲間を見捨てるわけには行きませんね。
胡蝶しのぶ
一緒に探しに行きましょうか。
胡蝶しのぶ
カナヲ、貴方は眼がいいから反射速度も能力も、人の避難も、行方不明者を探すのも得意なはずです。
胡蝶しのぶ
私からは本部に連絡しておくので、カナヲはその間炭治郎くん達を探してください。
胡蝶しのぶ
わかりましたか?
栗花落カナヲ
...はい。
胡蝶しのぶ
カナヲは偉いですね。
胡蝶しのぶ
私も後で応援にすぐ向かうので先に探しててください。
胡蝶しのぶ
...じゃあ、カナヲまた。
栗花落カナヲ
師範、気を付けて。
胡蝶しのぶ
はい。
竈門炭治郎
(鬼の血気術で冨岡さんと離れてしまった。)
竈門炭治郎
(...鬼の血気術の匂いで俺の鼻が上手く機能しない...!)
竈門炭治郎
(......冨岡さんは無事なのか?)
竈門炭治郎
(...カナヲもしのぶさんも、途中で鬼に殺されていないか?)
竈門炭治郎
(...こういう時俺は、いつも運良く生き残るからな...。)
栗花落カナヲ
......!!!
栗花落カナヲ
炭治郎...!!
竈門炭治郎
...!カナヲ!!
竈門炭治郎
無事だったのか!?
栗花落カナヲ
...う、うん、何とか。
竈門炭治郎
そうか...。
栗花落カナヲ
それより炭治郎、怪我してる。
竈門炭治郎
あ、あぁ、これくらい平気だ!
竈門炭治郎
ありがとう!
竈門炭治郎
...あれ?しのぶさんは?
栗花落カナヲ
炭治郎も...水柱の人は?
竈門炭治郎
あぁ、それが鬼の血気術ではぐれてしまって。
栗花落カナヲ
そうなんだ。
栗花落カナヲ
師範は、鬼殺隊の本部に連絡してる。後で合流する予定ではあるけど...。
竈門炭治郎
ならまず、冨岡さんを探しに行こう。
栗花落カナヲ
うん、そうだね。
竈門炭治郎
カナヲ、行こう。
栗花落カナヲ
...うん。






