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3時間目が終わるチャイムが屋上まで鳴り響き、

その大きな音で、

私とこんにゃくくんは目を覚ました。

さっきまで陽向だった場所は若干日陰に変わっていて、

2人でコロコロと寝っ転がりながら、

回り移動する。

"暖かい"

2人で顔を見合わせてふふっと笑った。

西村拓哉

はぁ、

西村拓哉

やっぱりここに居たんか、

みなみ

あ、拓ちゃん!

西村拓哉

1時間サボるなんてええ度胸やで?

西村拓哉

…って、ふぅもおったんか。

こんにゃく風雅くん

ん…

いきなり屋上のドアが開いたと思えば、

そこから飛び出してきたのは天使こと拓ちゃん。

荒い息を整えながら、

こんにゃくくんを軽く睨み付け、?

私の所へとやって来た。

西村拓哉

風邪引くで、

西村拓哉

…って、

西村拓哉

これ誰のブレザー?

みなみ

ああ、

みなみ

こんにゃくくんの。

みなみ

珍しく優しくて寒いって言ったら貸してくれた。

西村拓哉

…ふぅのより、

西村拓哉

俺の使い??

みなみ

え、何で…

西村拓哉

ええから、

肩にかけてあったこんにゃくくんのブレザーを強引に取ると、

自分のブレザーを脱いで私の肩にかける。

"一緒に教室来るやろ?しかもふぅ寒そうで可哀想や。"

そう言いながらニコッと笑い、

拓ちゃんが持っているこんにゃくくんのブレザーを、

もう一眠りしようとしているこんにゃくくんの顔に遠慮なく乗せた。

こんにゃく風雅くん

っおわ、

こんにゃく風雅くん

なんや、!

西村拓哉

ブレザー、俺の貸したから。

西村拓哉

ふぅ寒いやろ?

西村拓哉

着ててええで。

こんにゃく風雅くん

"みなみちゃん、戻ろ?"

"これ以上サボると怒られるで"

と軽く言葉を付け足しながら優しく私の腕を掴み、

立たせた。

そのまま離さず、

やや強引に出口の方に連れて行かれる。

みなみ

ちょ、拓ちゃん、…?

みなみ

こんにゃくくん同様、

みなみ

…変だよ?

西村拓哉

変ちゃうよ、

西村拓哉

これ以上遅れたらあかんで?

みなみ

変だよ、

みなみ

…変、

みなみ

拓ちゃんおかしいよ、?

西村拓哉

変やないって。

こんにゃく風雅くん

…拓哉がそんなに焦る理由、

こんにゃく風雅くん

俺やろ?

奥から聞こえただるそうな声。

確かにこんにゃく風雅くんの声で、

拓ちゃんの進んでいた足はぴたっと止まる。

"何の事言うてるん?"

と険しい顔で振り向き、

奥で寝っ転がるこんにゃく風雅くんを見つめた。

こんにゃく風雅くん

分かってるんやろ。

こんにゃく風雅くん

どうせ。

西村拓哉

…大丈夫やで、

西村拓哉

俺は何もしてへん。

西村拓哉

安心し。

"んじゃ、寝る。"

役目を果たしたかのように、

一瞬で眠りにつくこんにゃくくん。

前からは"ちっ"と言う音が聞こえて、

目線を拓ちゃんに戻すと、

複雑…?というより、

怒ったような顔をしていた。

こんにゃくくん。

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