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Tubasa

…こん中蒸してて暑すぎるだろ…

俺はゆっくりと体を起こす

今は8月上旬で窓もない倉庫は

蒸した部屋になっていた

メアリー

メアリー

…おはよっ

上をむくと メアリーが立っていた

メアリー

お水あるけど飲む?

Tubasa

もらうぜ

俺はメアリーから 非常食の水をもらい

一気に飲み干す

Tubasa

…にしても、ここ暑すぎないか?

Tubasa

換気したいぐらいなんだが…

メアリー

別にしても大丈夫じゃない?

そう言うと 俺は近くの扉を軽く開けて

換気を始める

Tubasa

Tubasa

そういえば、今起きてるのって

Tubasa

俺とメアリーだけなんだな

そう言いながら 俺は使っていた毛布を畳む

この毛布は 支給品として配られたものだ

メアリー

…そうみたい

メアリー

さっき、シャルルが起きてたんだけどね

メアリー

私が帰ってきたら、また寝ちゃってたみたい

…こんな大事な時に2度寝する暇があるのか…

と 俺は心の中で思っていた

メアリー

さてと…

メアリーは立ち上がり

Suzuが寝ているすぐ隣にあるリュックから

非常食を取り出した

Tubasa

…なんだ、もう食べるのか?

今の時刻は朝の7時

1日目開始時刻は2時間後の9時からだ

メアリー

…いえ、別にそういう訳じゃないわ

ピクピク…

Suzuの隣からなにか耳が見える

Tubasa

…なんかピクピク動いてるけど、何やってんだ?

メアリー

多分、非常食の匂いに釣られたのかも?

たしかに さっきと比べたら大分動きが早くなってる…?

グリ

…うわぁ!

急にグリが目を覚ました

グリ

…って、Tubasaくんとメアリーさんかぁ…

グリ

驚かさないでよ〜…

Tubasa

…俺、何もやってないんだけど

グリ

…えっ、それなら一体誰が…

メアリー

ふふふっ…

メアリーは上品に口を隠して笑う

グリ

もうっ…

グリ

メアリーさんやめてくださいよぉ…

…なんだかこうやって見ていると

グリがいじられキャラになっている気がする

シャルル

シャルル

朝から何にゃってるんですかぁ…?

気がつくと シャルルも起きていた

メアリー

…あらっ、シャルちゃんおはよっ

…しかも今の声寝起きか?

なんか猫の声聞こえたけど

Tubasa

…って シャルルは猫か

シャルル

んにゃあ〜…

グリ

喉乾いたぁ…

Tubasa

…水あるけど飲むか?

俺はグリとシャルルの2人にコップ1杯分の水を汲んで渡した

シャルル

ぷは〜っ!

シャルル

生き返りますねぇ…

ちなみにハンスとSuzuはまだ眠っているようだった__

Suzu

ふぁぁ…

Suzu

よく寝たぁ…

ハンス

寝すぎて頭の痛てぇよ…

あれから1時間経つと

Suzuとハンスが起きてきた

グリ

おっ、ほぉやく起ひてきた

グリは非常食を頬張りながら言う

ちなみにあの後

俺達は腹が空いていたので

先に早めの朝食を食べていた

Suzu

お腹すいたぁ…

メアリー

あらっ、起きたのね

メアリー

はいっ、Suzuさんの朝食はこれね

Suzu

わぁぁっ、メアリーちゃんありがとう!

Suzuはメアリーの隣に座って 楽しそうに雑談をしていた

シャルル

ハンスさんの分はこちらですね

ハンス

おう、ありがとよ

そして俺達は朝食を済ませることにした

Tubasa

…うおっ、なんか凄いところに来たな…

朝食を済ませた俺達6人は

長い鬼ごっこ前に

一度マップを全て把握するため

少し探検に出かけていた

ハンス

独特な匂いがするな〜…

…そういえばハンスは貴族だから

あんまりこういう所には来ないのかもな

メアリー

…あらっ?

のんびり探索をしていると

違和感のある部屋を見つけた

Suzu

どうしたの〜?

メアリー

…なんだかこの扉の先から

メアリー

なにかの気配を感じる…

…それは霊的なやつか?

ガチャガチャ

シャルル

…おかしいなぁ

隣ではシャルルが扉を 開けようと試行錯誤を繰り返していた

グリ

シャルルどうしたの?

シャルル

鍵は空いているはずなのに

シャルル

何故か扉が開かないんです…

もしかしたら ドアノブとかの不具合か?

…と、俺は考えていた

Suzu

そういえば、そろそろ9時じゃない?

Suzu

私達、今回の作戦何も決まってないよ…!?

俺はスマホを取り出し

時間を確認する

あと5分ちょいで始まるみたいだ

シャルル

僕個人の考えとしては…

シャルル

シャルルは言葉を繋げる

シャルル

やっぱり、2人1組の方が安定するかと

Tubasa

それに、今6人いるから

Tubasa

普通に作れそうだな

俺はそう言った

Suzu

それじゃあ、私はハンスくんと組もうかな〜

ハンス

お…オレっ?

Suzu

うんっ、せっかくの機会だし…友情を深めたいなって思ってさ!

Suzuはハンスの手を握る

…なんだか 心無しかハンスの顔が赤くなってる気がする

ハンス

よっ…よろしくな!

ハンスのいい所はさ

こう__仲間思いな少年なんだな…と思っている

メアリー

それじゃあ、私はシャルちゃんと♪

シャルル

は…はいっ!

シャルル

よろしくお願いします!

Tubasa

そんじゃあ、俺はグリと一緒に行動するか

グリ

よ、よろしく…!

そんな軽い気持ちで決めた 組み合わせが決まった

Tubasa

…にしても、ここ暑いよな…

グリ

そ、そりゃあ…

グリ

Tubasaさん夏場なのに、上着羽織ってるからじゃない?

…と軽く指摘される

グリ

そ、それ脱いだらどう?

と言われるがまま 俺は上着を脱ぐ

そして その上着を腰に巻いて行動することにした

グリ

そういえば、ちょっとした疑問なんですけど…

薄暗い倉庫の中

グリは俺に聞いてきた

グリ

その…

グリ

なんで、Tubasaさんは右目に眼帯付けてるんですか?

と聞かれた

グリ

グリ

…あっ、言いたくなかったらごめんね…

グリ

ちょっと気になっちゃっただけだから…

…んまぁ、もう隠す意味なんてないよな

俺は全てを打ち明けることにした

Tubasa

…実はな

Tubasa

俺…『吸血鬼』なんだよ

俺は下を向いてそう言う

グリ

きゅ…吸血鬼?

グリ

あのおとぎ話で見た…

たしかに、今じゃ吸血鬼を見かける機会なんてないもんな

グリ

…でも、あれ?

グリ

もしかして…

グリ

人間とハーフの方かな?

Tubasa

そう、俺は吸血鬼なんだが…

Tubasa

人間の血が繋がってるんだよ

グリ

それと眼帯に何の関係が…

Tubasa

…そう、そこが気になるよな

俺はグリに【真実】を探そうとしている

Tubasa

俺達の両親3つ歳上の兄が

Tubasa

俺達の姿を見た時…

Tubasa

『片方 目の色が違ってたんだよ』

グリ

…えっ?

Tubasa

普通、人間ってさ

Tubasa

両目同じ色で生まれるだろ?

グリ

そうだね…

Tubasa

…けど、俺と2つ歳下の弟は違っていた

Tubasa

俺は左目が青に、右目が赤…

Tubasa

そして、弟は俺とは逆の遺伝子で生まれてきた

Tubasa

…これで全て繋がるな?

グリ

う、うん…

グリ

その後 グリは何も話すことはなかった

グリ

…あのっ

グリ

さっき…みんなで行ってきた

グリ

『あの場所』にもう一度行ってみませんか…?

Tubasa

…もしかして

Tubasa

さっきメアリーが『なんかの気配を感じる』って言ってた場所か?

グリ

…はい、そこです

そういえば、なんか『部屋みたいなのがある』とか言っていた気がする

Tubasa

別にいいが…

Tubasa

そこに行って、何をするんだ?

グリ

グリ

メアリーさんが言ってた通り…

グリ

【何か】を感じるんです

グリの只事ではない空気を感じた俺は

Tubasa

…よし、それなら行ってみるか

グリの意見を優先に 行ってみることにした

グリ

ここですねっ…

Tubasa

…みたいだな

目の前には暗い廊下が待っていた

Tubasa

ここに入ったら、後退りは出来ないが…

Tubasa

…それでもいいんだな?

グリ

もちろんです…!

俺とグリは覚悟を決めて

その道を進むことにした___

Tubasa

…にしても暗すぎるだろ

グリ

なんか肌寒くなって来ましたね…

蒸し暑かった倉庫と比べて

倉庫の奥はとてもヒヤッとしていて

冷たかった

Tubasa

…俺の上着を着るか?

俺は腰に巻いてあった上着を解き直す

グリ

い、いえ…

グリ

そんな迷惑なこと…

Tubasa

…俺の心配はしなくていい

Tubasa

なんせ、俺は下に長袖着てるからな

グリ

そっ…そうなんですね

Tubasa

…それ1枚だけだと寒いだろ?

Tubasa

礼はいいから着ていいぞ

そう言い、俺はグリに上着を手渡した

グリ

あっ…ありがとうございます…!

そして 俺達は暗闇の洞窟の奥へと進む___

Tubasa

俺達の少し後ろでは__

???

…コチラ____

???

トンネルオク…

???

ニンゲン…

???

オクハイッタ…

グリ

多分ここですね…

トンネルの最深部まで進むと

壁紙が上に貼られた扉を見つけた

Tubasa

…これじゃ、壁紙が邪魔で取れねぇな…

グリ

…僕、カッターあるけど使いますか?

すごいベストなタイミングだけど…

なんで持ってるんだし…

Tubasa

わりぃ、それ借りるぜ

俺は壁紙にカッターの歯を当てて

ゆっくり切っていく

Tubasa

よし、入るぞ

Tubasa

中に入るとそこは…

Tubasa

真っ暗な部屋だった

グリ

うわぁ…

グリ

明かりを付けないと、何も見えないですね…

俺とグリはランタンを灯す

Tubasa

…にしても、こんな場所があるって

Tubasa

なんだか不気味だな…

そう言いながら、ランタンを照らし続けていると…

Tubasa

Tubasa

…何だこれ?

俺が見付けたのは

天井に吊り下げられた 鳥籠のような檻だった

グリ

あっ…あの子って…

どうやら 誰かを見つけたみたいだ

???

グリ

め…メルちゃんっ!?

その声に導かれるように

牢屋に向かって灯りを灯し続けると…

???

誰か捕まっているのを発見した___

???

ソノコハゼッタイニワタサナイ…

と 檻の上から声が聞こえ

その場から降りてきた

グリ

オバケだね…

俺はグリの前に立って

ランタンを打つ姿勢を作る

…だが

Tubasa

…っ!?

俺は咄嗟に攻撃をかわす

そして 攻撃対象が俺に変わって

襲いかかってきた

Tubasa

…くそっ

Tubasa

逃げ続けるしかないのか…!

俺は攻撃をかわす

攻撃自体は簡単だから

ちゃんと見極めれば避けれる…

Tubasa

そう思っていた

???

…トドメダネ

俺がランタンを当てようと近付いた瞬間

Tubasa

うぐっ…

遠くに蹴飛ばされた

グリ

Tubasaさん!

動けない俺の方に

近付こうとしたグリは…

???

…ニガサナイ

ガシッ

グリ

うっ…

グリ

うわぁぁぁっ!

オバケが巻き付く

包帯に捕まってしまった

グリ

うぅ…

Tubasa

げほっ…

腹を蹴られた俺は

呼吸困難に陥りそうだった

グリはオバケに捕まっていて

離れそうな気配もない

Tubasa

正に 絶体絶命の状況だった___

シャルル

悪事はそこまでです!

横をむくと

ランタンを構えたシャルルとメアリーが立っていた

シャルル

グリを解放してください!

???

ナカマ…!?

オバケはゆっくりと後ろに下がっていく

メアリー

Tubasaさんっ!

メアリー

大丈夫!?

俺が視線を向けると

メアリーが俺の手を握っていた

Tubasa

あ、あぁ…

Tubasa

大丈夫…げほっ…

俺は呼吸困難が治らず

苦しめられていた

シャルル

…なるほど、まだこの期に及んで

シャルル

解放しないという感じですね…?

???

ヒトジチダカラ…

???

ゼッタイニ、ロウヤニハフレサセナイ…

俺は傍観者として

ただ眺めることしか出来なかった___

シャルル

シャルル

これでトドメです!

あれから 長い時間が経って

遂に決着の時

???

ナカナカノジツリョク…

オバケは地面に倒れ…

シャルルはグリを救出することに

成功したのだった

グリ

シャルル…

グリ

助けてくれてありがとう!

シャルル

いえいえ…

シャルル

グリを助けられてよかったです

友情の証として

握手を交わす

その時 2人の間に 熱い友情の絆が生まれた

グリ

…さて、メルちゃんを助けよう!

オバケが落とした牢屋の鍵で

牢屋が開く

???

メル

こ…ここは…?

牢屋から出てきたのは 金髪と紫髪が入った少女だ

メアリー

メル!

メアリー

あなた、無事だったのね!

メアリーとメルと呼ばれた少女は

お互いに抱き寄せ合う

メル

うんっ…

メル

すごく…怖かった

メル

皆が助けに来るの…ずっと待ってたんだ

と 涙ながらに現状を話した

メル

そして メルは俺の方に視線を向けて

メル

えっと…初めまして…だよね?

メル

私のこと…助けてくれてありがとうっ!

握手を交わす

だけど 吹き飛ばされて力が出ない

メル

えっと…この子どうしたの?

シャルル

グリが捕まった時に助けようとしたら、お腹に当たってしまって…

シャルル

しばらく動けないみたいなんです

…なんだかすごく申し訳なく感じる

Tubasa

…何も役に立てなくてすまない

グリ

そんなことない…

グリ

むしろ…Tubasaさんには感謝しかないんです

メアリー

メアリー

…さて

メアリー

早速で悪いのだけど…

メアリー

メル、Tubasaさんを地上に上がっていくの手伝ってもらっていいかしら?

メル

もちろんだよ!

こうして俺は

グリやメアリー達に連れられて

牢屋を後にした___

Suzu

Tubasaくん!

Suzu

それにみんなっ…

ハンス

なんだなんだ!?

倉庫に戻ると

ハンスとSuzuがいた

シャルル

あっ、Suzuさんにハンスさんも…!

メアリー

…あら、2人も無事だったのね

ハンス

…って、メル久しぶりだな

メル

ハンスだぁぁっ!

メル

ひっさしぶりぃ!

どうやら ここに全員集合したみたいだ

Suzu

あの…

Suzu

集まったところ悪いんだけど…

グリ

どうしたの?

『後ろからオバケが来ているんだよね…』

俺達全員は後ろを向く

すると 杖を持って走っているオバケを目視した

Tubasa

…嘘だろ?

…これは現実だ

少しずつ近付いてきている

メアリー

こんな大人数で見付かったら…!

???

僕ノ演奏聞イテ…

???

永遠ニ…

ジリジリと近付いて来ている

ハンス

このオバケに捕まったら

ハンス

命が尽きるまで永遠に演奏を聞かせられるぞ!

…永遠か

グリ

よしっ…逃げるぞっ…!

グリ

シャルル、片腕支えるの手伝って

シャルル

分かりました!

俺はグリとシャルルに支えられ

拠点に向かって歩き出した___

Suzu

Tubasaくん…

Suzu

どうしたの…その怪我…!

俺は少し体を動かそうとする

メル

あぁ、ダメダメ!

メル

そんな無理に動かしちゃダメだよ…

傍にある救急箱で処置を受ける

ハンス

…にしても

ハンス

メアリー、処置するの上手いな

メアリー

…えっ?あぁ…

メアリー

よく、ルカの治療してからなのね

メアリー

自然と覚えちゃったみたい

グリ

う〜…

グリ

本当にTubasaさんごめんなさい…

Tubasa

…気にするな

Tubasa

骨まではいってないから…

…とは言っても

傷が青紫になっていることだろう___

全員が寝静まったあと

俺1人___

満月を見上げていた

ハンス

体は大丈夫か〜

後ろを向くと

ハンスがゆっくりと歩いてくる

Tubasa

…あぁ

Tubasa

適切な処置のおかげでな、大分楽になったよ

…なんせ俺は吸血鬼

自己回復能力は かなり自信ある方だと思う

ハンス

ならよかった

俺はハンスの方を見る

俺の事心配してくれたんだな…と

心からそう思っていた

Tubasa

そして、多少の会話を交わしたあと

俺達は拠点に戻り眠りに就いた___

ハンス

2日目に続く

オバケイドロ〜現実世界への脱出劇〜《再制作》

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