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夜、俺はあなたをイタリアンディナーの食べられるレストランに呼び出した

あなたが来るまでのソワソワ感、

あなたが来るまでの緊張感、

まるで中学生の男子生徒が告白するかのような幼さになった気がした

あなたが来てから、

俺の顔はいつも以上に強ばって ガチガチに緊張してしまっていた、

坂浜はる

遅くなっちゃってごめんね

中島健人

こちらこそ、ごめんいきなり呼び出して、

中島健人

え、っと、あ、ご飯食べよっか

いつも以上にぎこちなくて あなたはこんな俺を見てどう思ってるか分からない、

けど、段々俺の緊張は薄れることなく、増すだけだった、

坂浜はる

これ美味しいね

坂浜はる

作れるようになったらシェフになれるかな?

中島健人

なれるよ

中島健人

でも俺、はるの料理食べたことないから食べてみたい

坂浜はる

私そんなに料理しないよ

笑いながら言うあなたの瞳は 笑っているの?

俺の中であなたは高嶺の花、 でも、その高嶺の花の存在を打ち破りたい、

だから今日、あなたを呼び出したんだ、

帰るまでに必ず気持ちを伝えて、

セフレの関係を終わらせる、

坂浜はる

ねぇ聞いてる?

中島健人

え?あ、ごめん、

坂浜はる

ぼーっとしてどうしたの?

中島健人

ちょっと、考え事が…

坂浜はる

悩み事なら聞くよ?

中島健人

あ、いや、大丈夫、

中島健人

悩んでたわけじゃないから、

坂浜はる

そっか、

寂しいような、悲しい顔を浮かべているあなた、

なんで?どうして?

悲しい顔をしているあなたは どうゆう感情が芽生えているの?

何を思ってそんな顔になるの?

中島健人

なんか、いや、だった?

坂浜はる

違うの、

坂浜はる

もっと頼ってもい…

あなたの言葉を遮ったのは

あなたの携帯からなる電話の通知音

坂浜はる

あ、、ごめん

中島健人

いいよ、でてあげて

坂浜はる

ありがとう、

坂浜はる

すぐ終わらせるね、

そう言って俺の前で電話に出た、

坂浜はる

え、ちょ、涼介、今無理だから、

坂浜はる

また明日連絡すらから

坂浜はる

うん、わかった、じゃあね、

ツーっと音がして俺の目を見る

坂浜はる

ごめんね、せっかく話してたのに、

中島健人

全然、

俺の中で涼介と呼ばれる男が気になって仕方ない、

聞いてもいいのか?

いや、後にするべきか?

一か八か聞いてみるか、

中島健人

あのさ、

坂浜はる

なに?

中島健人

電話で出てきた涼介って人とは
どういう関係なの?

坂浜はる

えー、と

中島健人

ごめん、やっぱり言わなくていい、

中島健人

ちょっと気になっただけだから、

坂浜はる

セフレ、だよ、

小さな声で言うあなたは 顔を赤らめていた

やっぱりそうなんだ、

俺は、そのセフレに勝てるのか?

中島健人

そう、なんだ、

中島健人

ありがとう教えてくれて

坂浜はる

ううん

坂浜はる

そろそろ終電だけど、時間大丈夫なの?

時計を見れば確かに12:00 近くなっていた

中島健人

うんそろそろ帰ろっか、

告白しなきゃ、 何も変わらないよ、

坂浜はる

今日はありがと、

坂浜はる

楽しかったし、美味しかった

駅までの道を歩きながら話している俺たち、

中島健人

こちらこそ、わざわざ来てくれてありがとう

少し無言が続く、

今、だよな、

中島健人

俺さ、

坂浜はる

ん?なに?

中島健人

はるのこと、

中島健人

セフレとしてじゃなくて、

“ちゃんとカップルとして付き合いたい”

中島健人

って思ってる

中島健人

俺の彼女になってくれませんか、、、??

やっと言えた、

あとは、あなたの答えだけ、

坂浜はる

私は、、

「はる〜」

俺の声じゃない男の声があなたの名前を呼ぶ

坂浜はる

涼介、??

山田涼介

遅い

山田涼介

逢いに来ちゃった

こいつが俺以外のセフレ、

坂浜はる

明日連絡するって言ったのに、、

山田涼介

この人誰?

俺が聞きたいよ、 誰、お前、って、

坂浜はる

今日は先約いるから、

坂浜はる

明日にしてって、

山田涼介

俺は譲らないよ

山田涼介

たとえセフレでもセフレじゃなくても

山田涼介

はるは俺だけのものだから

坂浜はる

ちょっ、

山田涼介

行こ?

あなたは涼介と呼ばれる人に腕を引かれてどこかへと向かっていく

坂浜はる

健人くん

坂浜はる

明日また返事するね

坂浜はる

今日は返事できそうにないかな、

坂浜はる

じゃあ、またね、

教えてよ、

どこに行くの?

教えてよ、

俺は行っちゃ行けないの?

俺はあなたの彼氏には

なれないの?

俺は、涼介って奴に、

叶わないのかな、

教えてよ、

暗い夜の道に

あなたは涼介って奴と消えていった

俺は、

虚ろなままで、

あなたが向かった方向と全く逆の方向へと、足を進めた

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